もう少しだったのになある日の赤い夕日がもう少しで出てくる頃、私は長い渡り廊下で次の本のことについて考えながら歩いていた。
「スミレ」
ふと誰かに呼ばれたような気がした。振り返ってみると
スミレ「団長」
団長が立っていた。この時間にはよく出歩いてるのかなと少し疑問をもった。
「新しく花の種を買ってみたんだ、一緒に様子を見に来てくれるかい?」
スミレ「え、あ、はい」
珍しいな、団長が種を買うなんて、私はそう軽々しく思っていた。団長に手を引っ張られて少し走ってしまう
スミレ「あはは、そんなに急がなくても大丈夫だと思いますよだんちょ〜w」
団長「なにをしているんだいスミレ」
スミレ「え?」
いきなり後ろから声が聞こえた、後ろを見ると前で手を引っ張っていた団長が後ろにいた
なんで?どうやって後ろに?
スミレ「あれ?団長今さっき手を引っ張って...」
団長「?なにを言ってるんだい?僕はさっき部屋から出たばかりだけど」
スミレ「そ、それに花の種を買ったって...」
団長「...僕は2日間外出した覚えはないよ。」
スミレ「えっ.....じゃあこの人は...!?」
前を見るともうその団長らしき人の姿はなかった。じゃあ、私は
誰に手を引っ張られたの...?
「あーあ、まさか本人が来るなんて。
まぁいっかな。またリベンジしようかな。
はーあ
あともう少しだったのに。」
fin