酒と本音と後悔と【仮】「……合コン」
魏無羨が拝むように頭を下げると藍忘機はその秀麗な眉を顰め、汚らわしくて口にも出したくない単語だと云わんばかりの声色で呟いた。
「藍湛、お前の言いたいことは判ってる。でも今回だけだから頼む!」
再び頭を下げる魏無羨に藍忘機は仕方なくといった素振りで本を閉じる。
今回だけ、と様々なことでもう何度も頼みごとをしているが、藍忘機は最初は素っ気なくしていても結局は話を聞いてくれることを知っている。
そのことに関して、彼らと付き合いの長い友人たちは甘えすぎで甘やかしすぎだと諫めるわけだが。
「君になら頼めるひとは他にいるだろう」
「確かにいるけど、今回はごく一般的な友達にはしんどいメンツで……」
魏無羨が微妙な言い回しで語った参加者はその付き合いの長い友人たちだった。
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