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    Lizu

    20↑夢/腐/ケモナー
    こちらではハズビン夢やOCちゃんについてを
    あげていきます✋
    苦手な方は注意⚠

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    Lizu

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    学パロ💜🌸

    近づきたい朝7時、アラームに叩き起されて
    のそりと体を起こすと寝ぼけ眼を擦って
    支度をする

    マイキーはまだ寝てるし、ラファも夢の中
    唯一、早起きのレオは部活の朝練で早々に家を出た

    高校上がっても剣道一筋で朝練にも
    参加するなんて真面目だなと思いつつ
    僕も人が居ないうちに登校したいから
    早めに家を出ることにしてる


    駅に着くとホームで学校近くの最寄り駅に行くため
    電車を待つ、この時間は所詮通勤ラッシュで
    サラリーマンがとても多い、きっと車内は
    満員になるだろう、人々が行き交う喧騒を
    かき消すために自前で作ったヘッドフォンを
    装着して音楽を流す


    やがてやってきた電車に乗り込むと案の定
    席はないので仕方なくつり革に掴まり
    立って待つことに

    駅に着いては止まり人の乗り降りを繰り返す
    いつもの朝、変わらぬ光景
    しかし再び走行を始めた電車内でそれは起こった


    「ん?」


    電車のドア付近、なにやら不審な動きをする
    中年サラリーマンが1人

    その目の前には俯いたまま必死に
    吊革を掴む1人の女子生徒
    制服は見知ったうちの学校のもの

    自慢じゃないけど背が高い僕は
    割と周りをよく見渡せるだから
    人の顔とか様子も判別しやすいんだけど


    あの人妙にニヤついているって言うか
    なんとなく気持ち悪い
    僕の予測だともしかしなくても
    あれは…………間違いなく痴漢だ


    うっわぁ……本当にするんだ
    漫画とかアニメの話だとばかり思っていた
    気になって思わず音楽止めた

    だけど心では最低だと思いつつ
    別に止めようとは思わない
    下手に関わってもろくな事がなさそうだし
    無視無視、僕は何も見てませーん

    そうやってスルーするため曲を選ぶ僕の耳に
    小さな声が届いた


    『………たす、けて………っ』


    痴漢現場に再度目をやると
    あんぐりと口が開いて固まる


    その痴漢されている女の子は



    リズさんっ!!!!!?????



    「あの、すみませんっ
    ちょっと通してくださいっ……!」


    急いで彼女の元に向かう


    僕の馬鹿!!陰キャ眼鏡!!最低野郎!!!
    なんで彼女だってもっと早く気づかなかった?!

    しかも、なにが何も見てませーんだ?!
    思いっきり一部始終見てただろ!!!


    やっとの思いで人の波をかき分けて
    目的地に辿り着く


    パシッ


    「この人、痴漢してますっ!!!!」


    強く逃げられないよう手を掴んで持ち上げる

    お前、僕の好きな人に手を出して
    ただで済むと思うなよ!!??


    「な、なんだ君はっ!?
    わ、私は痴漢など……」

    「あ、私たち見てたけど
    そのおじさん、確かにそこの女の子のお尻
    触ってました」


    他校生の子達かな
    思わぬ援軍に感謝しつつ
    痴漢野郎にとどめを刺す


    「目撃者これだけ揃ってて
    まだしてないとか言いますか?」

    「チッ………クソっ……!!!」

    「申し訳ないんだけど君たち
    駅員室までこの人連れてついてきてくれないかな?
    なにがあったか聞かれた時に証言してほしいんだ」


    彼女たちからいいよと二つ返事をもらって
    犯人を預ける、先に電車から降りたのを
    見てから傍でまだ俯いたままの彼女に
    声をかけた


    「リズさん、大丈夫…?
    とりあえず電車降りよう?
    駅員室に行かなきゃだし」

    『えっ……?…うん、そ、うだね』


    彼女の手を引き、ホームに降り立つ
    そのまま、真っ直ぐ駅員室に向かうと
    駅員さんに事情を説明する
    そこから警察へ連絡が入って
    すぐさま痴漢野郎は引き渡された

    僕らは学校があるし、急がなきゃ行けないから
    手短に済ませて、担任に遅れる旨を連絡した

    あーあ、初遅刻だよ
    全くもう、僕の皆勤賞に傷がついたじゃないか
    迷惑な変態め………!!


    『あ、あの……』

    「はい?うわっ!?ごごごごごめん!!!」


    そうだった……!彼女と手を繋いでたの
    忘れてた……!!!あばばばば
    ど、どうしよう?!初対面のやつに
    手なんか握られて気持ち悪がられてないかな?!


    『えっと……』

    「ひゃっ、ひゃいっ?!」

    『……助けてくれてありがとう』

    「えっ、あ、う、うん!!
    き、気にしないで!困ってる人を
    助けるのなんてあ、当たり前だし……!」

    『…………そんな声だったんだね』


    明らかに挙動不審になって話すのも
    やっとな僕に君は優しく笑った
    そんな声だったって一体なんのこと?



    『…学校に着くまでお話してもいいですか?』

    「へっ?!ぼ、僕なんかでよければ是非!!」





    こうして奇跡的に僕はリズさんと話すことが出来た

    きっかけとしては最悪だけど
    話せたことには変わりないからよしとしよう



    ───────────



    「中学から知ってた?!」

    『うん、驚かせちゃってごめんなさい
    貴方、メガネくんでしょ?
    いつも廊下の窓際で作業してた……』

    「はいっ!!それ僕です!!!!」


    そんな……認知されていたなんてっ!?
    嬉しい……嬉しいけどっ!!

    冷静に考えれば彼女の演奏を
    聴いてたことがバレてた

    恥ずかしくて……今すぐ死にたい


    『やっぱり……あそこにいたのは私の
    演奏を聴くため?』

    「う"……はい
    そうです……ずっと聴いてました」

    『ふふ……勘違いじゃなくてよかった
    嬉しい……』


    今、彼女なんて……?
    う、嬉しい??
    そんなはずは………


    『私もメガネくんに気づいてからは
    貴方のためだけに演奏してたの
    たった1人の観客(オーディエンス)だったから』


    僕のために………?
    思考回路がショートして働かなくなる
    夢でも見てるんじゃないかって
    思うくらい幸せだ


    『メガネくん……あのね
    お願いがあって』

    「う、うん」

    『お友達になってくれませんか?』

    「?????」


    うん、明日は槍が降るかな
    今日だけこんなについてるなんておかしい
    それとも限界まで幸せになって絶頂して
    死ねって神様に言われてるとか??
    それで死ぬならまぁいいや


    「リズさんのお友達立候補します」

    『よかった……!!
    断られたらどうしようと思ってたの』

    「そんな!断るわけありませんよ!」

    『じゃあ、敬語禁止ね
    ええっと……名前は?』

    「ど、ドナテロでしゅっ……」


    ヤバい噛んだ
    ほら引かれたって!
    びっくりしてるよ……!!


    『ドナテロ………今日からよろしくね
    "ドナくん"』

    「フゴッ!!??」


    いきなりのドナくん呼びは
    刺激が強すぎたようで僕は
    そのまま鼻血を出して倒れた


    目が覚めると学校の保健室にいて
    先生によるとリズさんがここまで
    運んできてくれたらしい

    重かっただろうと申し訳なさと
    女子に運ばれた情けなさが募ったが
    スマホに送られてきたメッセージによって
    全て吹き飛んで行った


    《お大事にね、ドナくん》


    何故、僕の連絡先を知っているのかと
    あとから聞いた話だが倒れたあと
    こっそり交換したとのこと



    抜け目のなさに驚いたけれど
    そんなことよりもドナくんショックが
    再び襲いかかり、僕は遠慮なく鼻血を出して
    安らかに今度はベッドへ倒れ込んだ
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