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    yukisoba_Kikaku

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    yukisoba_Kikaku

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    綺羅星カフォム【https://www.pixiv.net/artworks/98693757】の
    感情の変化を記したメモです!
    キャプションと合わせてご覧ください!

    とある自己愛が強い3年生の気持ちの移ろい今年の入学式から1週間が経った頃だろうか──

    昼休みに妹に会いに1年の教室が並ぶ廊下を通っていると
    ある教室から何かが床にぶつかる鈍い音がした。
    すかさず音が鳴った教室の開いた扉から
    様子を見てみると驚きの光景が広がっていた。

    特に滑りやすいものが周りに無かったにも関わらず
    色違いのツタージャの女子が転んでいたのだ。
    彼女は自身が大丈夫である旨をクラスメートに
    伝えて制服についた土埃を払った。

    しばらく様子を見ていると何やらクラスメートと一緒に
    学校の備品を運ぼうとしていたので慌ててその場を離れて
    遠くなる小さな背中を眺めていた。

    緑色の体色が見えなくなるのと同時に
    カフォムさんの心に今までにない感情が込み上げてきた。

    「カフォムさんより美しい……なんて……
    あり得ない……この学校にカフォムさんより
    美しいヒトがいるだなんて……っ」

    それ以来──
    あのツタージャの女の子の美しさに妬いていた。
    何故カフォムさんより美しいのか。
    見かける度に彼女に悟られぬように目で追っていた。

    6月の初め頃にその嫉妬がどこから湧き上がるのか気づいた。
    月初めの席替えで窓側の席になったので
    グラウンドを見る機会が格段に上がった。
    ある日、そこで体育の授業を受けていた彼女がいた。
    徒競走で何度も転んでいるのにも関わらず
    何度も立ち上がっていたのだ。

    この時カフォムさんはハッキリと気付いた。

    「上手くいかなくてもめげずに続けるあの不屈の心……
    カフォムさんの嫉妬の気持ちのルーツは
    キミの芯の強さだったのか……」

    名前も知らなかったあの子のことは
    彼女のクラスメートに教えてもらった。

    日に日に増していく溢れそうなこの気持ち。
    でも今まで“恋”なんてしたことがなかったから
    どうしていいかも分からなくて
    悶々とする毎日が続いていった。
    そんな折、生徒達の間で“後夜祭の噂”を聞いた
    カフォムさんは一大決心をした。

    学生生活も残りわずかで後悔なく過ごしたい。
    その後の結果は顧みずにこの胸に秘められた
    想いのすべてをぶつけたい。

    文化祭当日──
    朝一番に彼女の元へ足を運んだカフォムさんは
    決意を改めた声色で言葉をかけた。

    「キミが小緑仁愛クン……だね?
    カフォムさんの名は綺羅星カフォムだ
    もしよかったら……今日の後夜祭……
    一緒にどうかな……?」

    彼女は目を丸くして言葉を失っている。
    それもそのはずだ。
    いきなり見ず知らずの3年生が声をかけてきたら
    動揺するのも無理はないだろう。

    「もしキミがカフォムさんの誘いに
    応じてくれるならグラウンドの木の下で
    待っているから来てほしいんだ
    それじゃあ待っているよ」

    照れ隠しで半ば逃げるように言葉を置いて
    教室を後にしてからは終始鼓動の高鳴りを
    感じずにはいられなかった。

    後夜祭──
    待ち合わせの場所に本当に彼女が来てくれたことに
    驚きと戸惑いを覚えながらも軽く咳払いをして
    昂る気持ちを落ち着かせた。
    一呼吸置いてから想いを少しずつ口にした。

    「キミがめげずに頑張っているところ……
    何度も見ていたんだ
    カフォムさんはそんなキミの
    “心の美しさ”に魅了されてキミのことしか
    見えなくなっていたんだ……
    顔を合わせたばかりで驚きの連続かも
    しれないけれどキミさえ良ければ
    このカフォムさんと
    お付き合いしてください……!」

    頭をめいっぱいに下げたまま彼女の返事を待った。
    熱くなって真っ赤になった顔を再び上げて
    見せるのは少し躊躇いがあるなと思いながら──
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