口説いてもいい?「口説いてもいい?」
「え?は?………いいぜ?やってみろよ」
「その流れで言うの嫌じゃない?」
「ま、まあ」
「いっか……ねえ、」
「お、おう」
「好きだよ。君が好き」
「……?」
「なにその???は」
「いや、てっきりお前の師匠みたく修飾語てんこ盛りで蝶だの焼きつくされるだの言い出すかと思ってたから…」
「やめてくれる?気分悪い」
「わ、わり…でもさ」
「まあそのつもりだったしさっきまでというか普段からいくらでも君の可愛らしさや愛らしい仕草とか形容する言葉なんて溢れかえってたんだよ…なのにさ、本当に好きな相手の前だと頭真っ白でそんな言葉出てこないんだなって今愕然してるしわりと死にそうなんだけど…あれ?私ちゃんと君に好きって言えてた?」
「…まっっって????」
「そうだよね、やっぱりこの世界に愛されし言葉の魔術師語彙のコンダクターたるIQ測定不能の天才たる生きた陽子コンピューターもかくやの私から口説かれるんだから期待のハードル爆アガリだよね、ワカル…さもありなん…こんな時にムード壊すのは紳士として苦しい限りなんだけどちょっと待っててくれる?君の可愛かったメモ開くから…ええと…」
「本気まっっっって?????」
「どうしたのさっきから、君まっっっっっ赤だよ???」