「おいゆーじ。お前連絡もよこさねーでどこ行ってたんだよ」
暗闇の中、寮の入り口。
仁王立ちで待つ男は、夜でもサングラスを携えて、木枯らしと共に白い髪をそよがせた。
「どえぇ? 何でそんな怒ってんの?」
「早く任務が終わったから飯でも行こうと思ったのに、連絡しても返事一つよこさねー白状な後輩の事なんて、これっぽっちも腹なんて立ててねえけど?」
「めっちゃ怒ってんじゃん。え、あ、そっか、電源切りっぱだった。ごめん先輩」
「ほー。んで? こんな時間までどこ行ってたんだよ」
五条の長い腕が虎杖の首に巻き付くように引き寄せ歩き出せば、ぐっと二人の顔の距離が近づく。
「いや、東堂に無理やり拉致られたんだって。高田ちゃんのコアク? とかなんとか。いやあ初めて推し活? って言うのに行ったけど、すっげーのな。皆目キラキラさせててさ、なんかちょっと感動したわ……って、先輩どこ行くん?」
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