媚薬依存体質 act.1「じゃあ、手っ取り早く聞くけどさ」
そんな前置きをして
「悠仁、僕の精液飲める?」
五条先生が言い放った言葉に、俺は小さく息を飲んだ。
※※※
虎杖悠仁が突然意識を失ったのは、呪術高専に入学して二週間程たった日の事だった。
体術の授業を前に、グラウンドに移動する途中。校舎内の廊下で。
突然グラりと倒れ、一向に目を覚まさない悠仁を、同級生二人と一年上の先輩は急いで医務室に担ぎこんだ。
高専医師、家入硝子の治療を受け、悠仁が意識を取り戻したのは、それから間もなくしての事。
医務室のベッドで、ゆっくりと目を覚ました悠仁。その右手は、家入の右手で握られていた。
「呪力…ぎれ…?」
悠仁はボヤける頭で家入の説明を聞く。
突然意識を失った事。伏黒と釘崎を筆頭に、パンダが医務室まで抱えて運んでくれた事。
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