初恋シンパシーずっと昔から憧れの対象だった貴方の姿が
今では眩しすぎる。
初恋シンパシー
「俺は、司先輩が好きです。」
咲希さんへの誕生日プレゼントを決めるべく、本日は司先輩と近くのデパートへ寄っていた。
つい、口走ってしまった言葉だ。
「オレもお前のことが大好きだぞ!」
司先輩の言葉に、思わず頬が弛緩する。
…だが、司先輩が思っている好きと、俺の思っている好きは別のものだ……と思う。
抱き寄せて、視線を絡め合えば少しは意識されるのだろうか?
しかし、司先輩が嫌悪感を抱くようなことがあれば…
どうにも、気持ちの整理が付かない。
俺は、司先輩に恋をしている。
自覚をしたのは中学2年生の春。
司先輩が卒業する春、離れ離れになってしまうのではないかと大層焦っていたところ、受験勉強の合間に何度も小さなショーを見せては、励ましてくれた。
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