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“約束の地”へと向かったリアンが戻ってきたのは、一ヶ月ほど前のことだった。
軍主を責務から解放したものとばかり思っていた宿星達は、彼の右手の甲に煌めく、以前にはない雰囲気を醸し出している真の紋章を見、それを持つ意味を察した。
最愛の姉を喪った、これ以上の地獄を味わおうと言うのか。それとも、進む道が地獄へと続いていることに気付いていないのか。その質問すら、既に問いかける価値すらない。引き返せない道を進んでしまった相手に声をかけられるほど、ルックは感情を捨てきれなかった。
守りたかったはずの親友を手にかけ、リアンは絶対的な能力と不老の体を手に入れた。その事実はルックの中にもう一つ、癒えぬ傷をつけた。
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