しばいぬ×なごみ探偵「わっふん!」
しばいぬが何やら鼻息荒く歩いています。
どうやら、お昼にテレビで見た探偵もののドラマに触発されたようです。
謎はないかな?困ってる人いないかな?
俺が解決しちゃうぜー!なんてな。
そんなことを考えて歩いていたら……
……あれ?
「うーん、困ったなぁ」
キョロキョロしてる人がいます。
チェックの帽子とマントみたいな服着てて、この辺じゃ見たことない人です。
「わうっ」
とりあえず声をかけてみよう。
「うわっビックリした!」
「きゃんっ」
その人の大声にこっちがビックリだよ!!
「あ、犬? 犬……なの??」
失礼な、どこからどう見ても犬だろーが。
訝しげな表情のしばいぬを見てその人は言いました。
「あ、犬ならさ、もしかしてお屋敷の匂いとか嗅ぎつけてくれたりしない?なーんてね」
…もしかして、家を探してる?
まぁこの辺ちょっと難しいもんね。
ふんふん、とその人の匂いを嗅いで覚えて、その辺の道を嗅いでみる……あ、こっちの方向に匂いが残ってる!
ふんふん、ふんふん。
匂いを嗅いで辿っていくしばいぬに、その人は着いてきました。
「いた!おそ松くん!」
前の方から小さな黒目の、コートを着た人が走ってきました。
「もう~、勝手に出て行っちゃダメじゃないか」
「ごめぇん刑事さん」
「警部ね」
どうやら迎えに来たようです。これで安心。
「道案内あんがとね、じゃあね~」
ヒラリと手を振って、その人はスタスタ歩いていってしまいました。
とりあえず家はわかったようだし……
謎、解けましてございます!でいいかな。
困った人を助けて満足そうに、しばいぬも家に帰るのでした。