ボストン×セクシーニャンコボストンが街を歩いています。
実は、ボストンは犬なのに猫が好き。
路地裏の猫ちゃんと仲良くなりたい、そう思って探すのですが、猫たちはなぜかボストンを見ると逃げてしまうのです。
今日も猫たちに逃げられ、しょんぼりするボストン。
と、ある路地に差し掛かると、紫のふわふわしたものを発見!
猫ちゃん?と近寄ると……
それは、紫のネコ耳としっぽを付けた人間でした。
しかも人間の水着のような服を着ています。
あまりの変さ加減に、立ち止まってしまったボストン。
「……ん?えーと…君、だぁれ?」
紫の人が話してきます。
「うー……わん!」
思わず吠えると、
「えっ君犬なの?ぽくないわー」
なんとも失礼な発言です。
「ごめんごめん。でも君、まん丸で可愛いね」
可愛いと言われて悪く思う犬はいません。
ふんふん、と匂いを嗅いでみると……うん、この人悪い人じゃない。
紫の人は、ボストンのそばに座って撫でてきました。
その手があまりに気持ちよくて、ついうっとり。
「…今日も、あの人来なかった…」
紫の人は寂しそうにつぶやきます。
あの人…て、好きな人かな?
「2ヶ月待ってるんだよ…寂しい……でもね、また来るって約束してくれたから…信じる」
会えないの寂しいよね。
ぼくのふわもちボディで良ければ存分に触っていいよ…そう思っていたら、
ガチャッ
すぐそばのドアが開いた!びっくりした!!
「セクニャンさん、あの人からご指名です!」
紫の人がパァァァっと明るい顔になりました。
そうか、好きな人来たんだ。良かった。
「聞いてくれてありがとう。じゃあね」
最後に一撫でして、紫の人はドアの中へ消えていきました。
好きな人と会えたんだ。
幸せになれるといいね。
ぼくも、もう少しがんばって猫ちゃんと友達になろう。きっと、いつか通じると信じて。