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    針山針子

    @Hari_Sabutyan
    基本的にディープな画像、小説を載せます。
    拙宅は、男女ともにスリット型。

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    針山針子

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    ⚠️死ネタ・BL⚠️
    【うちよそ/ボブピン】

    #ボブピン
    bobPin

    【ボブピン】書きたいとこだけ巨大なマンタが空の上を遊ぶように、舞っている。遠くから、海月の気の抜けたような鳴き声が聞こえる。
    …あぁ、どこまでも美しくて、どこまでも残酷なのねこの世界。そんな、そんな世界、
    「こんな世界なんか、無くなればいいんだわ。」
    私はそう呟いて、ピンネを握っていた手を強く握りしめた。
    「…そうですね」
    隣にいるピンネの顔は見ない。
    ここまで一緒に着いてくると言ったのは彼だ。
    一緒に終わりにしようと言ったのも彼だ。
    けれど、怖くなった。柄にもなくね。
    だって、これはあたしのエゴだから。ピンネを弟子にしたのも、ここで終わりにすることも。
    幻滅、されたかもしれない。
    後悔、しているかもしれない。
    でも、ごめんなさいね。あたし、貴方の手を離せないわ。
    ここで手を離して、「やっぱり貴方は生きて」なんて、そんな聖人君子みたいな事、あたしには出来ない。
    …だから、貴方の顔は見れない。
    「デイヴィッドさん。」
    手を握り返される。ここまで、握り返されることは無かったのに。
    「楽しかったです。あなたの弟子になれて、恋人になれて。楽しかったです。」
    優しい音で紡がれる、優しい言葉。
    「っ、」
    ここで私の星生を終わりにするって考えてから泣かないって、決めていた。これは、私のわがままだから。私が決めた事だから。
    「あたしも楽しかったわ。」
    なのに、おかしいわね。
    泣かないようにしていたのに、涙が溢れて止まらないの。
    「ピンネ、ありがとね。」
    私は、ピンネの顔を見た。
    ピンネは、満足そうに笑っていた。
    幻滅も後悔もされてなんかいなかった。
    あぁ、この子はとっくに覚悟を決めていたんだわ。

    ピンネの手を引いて、海へと入っていく。


    「後はよろしくお願いします。
    …デイヴィッドさん。*****」
    ピンネは、砂に足がつかなくなったのか、困ったように笑って瞳を閉じた。



    「っ、あたしもよ」
    遂に、私の足もつかなくなった。




    水中の中、ピンネを抱きしめて落ちていく。
    あたしより長く水中に居たため、光を上手く取り込めず、もう黒塗りになっていて誰かなんか分からない。





    「愛してる」
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