眠れない…。
深夜を回った時間、眠れなくてモゾモゾとシーツの海でナマコみたいな動きをしていた。
頑張って眠ろうとするほど眠れない。
なんで眠れないんだろ…別に昼寝をした訳じゃないのに…。
どうやっても眠れないので1度起きて何か飲み物を飲もうとキッチンに行く。
暗い廊下を進んで行ってキッチンに入ると、冷蔵庫の扉が開いており中の光がぼんやりと漏れ出ていた。
「誰…?」
声を掛けるとひょっこりとランダルが冷蔵庫の扉から顔を覗かせる。
「あれ、起きてたの?珍しい」
2Lのペットボトルのコーラを2本抱えたランダルが足で扉を閉めて歩み寄ってきた。
「身体に悪いよ、それにお兄さんに怒られちゃう」
「別に?気にしてないし。カナコはなんで起きてるの?」
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