｢海産物が苦手だ｣

と、目の前にいる元神様は言った。
元はただの好奇心だったのだ。
このモラ以外は完璧超人のような凡人1年生様は何か苦手なことは無いのかとふと思い立ち雑談位にはならないかと尋ねてみたところ、この答えが返ってきた。
｢海産物ねえ、まさか食にうるさい鍾離先生が海産物が苦手とは｣
｢焼かれていたり見た目が違えば問題は無い。生食はだめだ。つるつるしたりぶにぶにしている｣
｢ぶにぶに｣
｢なんだ｣
｢いえ別に｣
可愛いなんて思ってない。

なんて会話をしたのが一昨日の会食時。
そして俺は今帰離原の海辺で釣りをしている。
なんでかって？
そんなの決まってるじゃないか。
鍾離先生に海産物を差し出したらどんな反応をするのか見たいからさ！！
普段この世に怖いものなんてありませんみたいな澄まし顔している鍾離先生の苦手なもの…楽しみすぎる。