仗助の帰宅時間に帰路に待ち構えていた露伴は、その姿を認めるなり声をかける。向こうは珍しい事態に目を丸くさせて、ぎくりと体を強張らせた。
「ど、どうしたんスか先生。こんにちは」
「こんにちは。ほれ」
「……あ?なんすか、コレ」
「店のおまけでもらったんだけど、きみ、ちょっとコレ飲んでよ」
ラムネを厚い胸板に押しつける。ここ座って飲んで、とコンクリートブロックのそばに強引に腕を引くと、仗助は嫌そうに顔をしかめた。
「いやいや、意味がわかんないんだって。あんた唐突なんスよ、康一だって、先生ってたまに強引だよねって言ってたぜ~。ついでに言ってやると、たまに、っていうのはあいつなりの遠慮した言い方だと思うぜ」
「あ?きみごときがボクと康一くんのことに口を挟むんじゃあないよ」
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