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    まつり

    @masturi_memo

    金カ夢を書いています。主にR18

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    まつり

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    金カム男子が暮らす社宅で
    家政婦をする夢主のお話

    以前Twitterに載せていたものを纏めてみました。
    こちらは3話分になります。
    まだ完結しておらずのんびり書いていく予定です。

    #金カ夢
    aimingForTheGoldenHelix
    #杉元佐一
    sajichiSugimoto
    #月島基
    tsukishimaBase

    カムイハイツ1 「はぁ、なんて有り難いお話・・・!」

    今日からここが私の住まい
    兼仕事場『カムイハイツ』
    職なし家なし男なし最低の状況下に落ち入り
    ハローワークに向かってる途中で声をかけられた

    「社宅の家政婦ですか?え?
    家付き食事付き?
    え!こ、こんなにお給料もらえるんですか!?」
    「ちょうど先月家政婦さんが
    辞めてしまって困っていて・・
    是非引き受けてもらいたいのですが・・」
    「や、やります!是非ともやりたいですっ!」

    鶴見と名乗るその人は嬉しそうに笑うと
    早速近くのカフェで軽い面接と
    仕事内容を細かく説明をしてくれた

    貰った地図通りやってきたそこには
    二階建てのお洒落なアパートに離れがあり
    綺麗なお庭まである

    「私の住まいは離れの二階かぁ、
     下が食堂と談話室」
    「あれ?ここに何か用?」
    「はっ、はい!今日からここで
     働かせてもらう〇〇です」

    目の前には背が高くキャップを被った爽やかな男性

    「え?新しい家政婦さん?こんな若い子が?」

    少し驚きながらボストンバッグや食材の入った
    スーパーの袋をひょいと持ってくれた

    「俺は杉元佐一、よろしくね」
    「はっ!はいっ!よろしくお願いしますっ!」

    「今日は土曜だからみんな食堂で
    ダラダラ過ごしてから紹介するよ」

    アパートの廊下を抜けて離れへと向かうと
    広々とした開放感のある食堂が現れた

    みな一同にこちらを見て驚いている

    「あ、あのっ、今日からこちらで家政婦として
    働く事になりました。〇〇と申します!!」
    「え〜!ま、マジでぇ!こんな可愛い女の子が?」
    「な、ビックリだろ?あ、こいつは白石…」
    「はじめまして101号室、
     仕事は配達員をしています。
     白石由竹、彼女なし一途な男です。」
    「…103号室、尾形百之助、よろしく」
    「105号室、月島基だ、よろしく頼む」
    「106号室、杉元佐一ね」

    え〜と、104は空き部屋だから、あと一人…

    白石「あだ名があった方が
       親近感湧いていいかもね、
       〇〇さんいつもなんて呼ばれてるの?」

    「…チャコですね」

    杉元「え?なんかネコみたいじゃん!なんで?」

    「好きな曲のタイトルにチャコって入っていて
    そればかり聴いてた時期があって
    みんなにチャコって呼ばれてました」

    尾形「チャコ…いいんじゃね、呼びやすい」
    月島「そうだな、チャコ…」

    なんかみんな優しそうで安心した

    買ってきた食材を大きな冷蔵庫に片付けていると
    大きなテレビの横のソファに人影が見えた
    あ、もしかして102号室の?

    ソファに近づくとロン毛の男性がすやすやと
    寝ていた

    白石「あ、そいつは大沢房太郎。
      俺と房太郎だけがここの会社の
      人間じゃないんだよね。」

    突然グイッと腕を掴まれたかと思うと
    起き上がりキスをされた
    一瞬の出来事で状況が把握出来るまで
    時間がかかった

    房太郎「へえ…チャコねぇ、可愛いから
        襲ったりしないように気をつけないとな」
       「え?は?は、はいっ?」

    全員目がテンになっている

    杉元「おいっ!房太郎お前何してんだよ!」

    へらへらと笑いながら長い髪の毛を束ねる

    房太郎「好みだったから仕方ないだろ」
    白石「し、仕方ないで済むのかっ??」

    「まぁ、まぁ私がボーッとしてたのが悪いので
    とにかくよろしくお願いします」

    大丈夫かな、この人達…

    ⁂⁂

    数日後
     「チャコ、お風呂入りに行かない?」
    「杉元さん!えっ?お風呂あるんですか?」

    この『カムイハイツ』には
    各部屋にトイレとシャワーはあるが、
    共同にも風呂がない
    近くに昔ながらの銭湯があるらしく、
    みな気が向いたり
    疲れが溜まると入りにいくらしい

    杉元さんと並んで銭湯に向かう
    初対面の時からもそうだったけど、
    この人のオーラは人の心を温かくしてくれる
    安心感…頼れるお兄ちゃんみたいな

    「着いた〜!ね、本当に近いでしょ?
    じゃあまたここで待ち合わせね。
    焦らないでいいからゆっくり入ってきてね」

    暖簾をくぐると高い番台があり、代金を払う

    「はい、300円ね」
    安っっ!!いや有り難い
    これなら毎日でも来てしまう
    レトロな雰囲気でお風呂の数も二種と少ないが
    充分だ。逆にこういう感じが落ちつく。

    お風呂から上がり髪の毛を乾かして一息ついて
    女湯から出ると、入り口のベンチで杉元さんが
    コーヒー牛乳片手に涼んでいた

    「前髪下ろすと誰だか分からないですね」

    サラサラなびく前髪が少し目にかかり急に
    大人の男性にみえてドキドキする

    「チャコも飲むでしょ、はい。
    髪の毛ねぇ、よく言われる」

    ニカっと笑うといつもの杉元さんだ。
    隣に座り月を眺めながらコーヒー牛乳を飲むと
    甘くてホッとした。

    「杉元さんてモテそうですね、
    明るくて気遣いもできるし」
    「えっ?!!も、モテないって、
    月島さんや尾形の方が社内で人気があるから」
    「え、そうなんですか?」

    まだ月島さんと尾形さんと
    接する機会が少ないから
    今ひとつ性格が掴めていない

    「でも、チャコに言われると嬉しいかも」

    少し照れくさそうに微笑むと、お互いの指が触れた
    湯上がりなので二人の体温が高い、
    自然と指を絡ませた

    「また一緒にお風呂入りに来てくれる?」
    「は、はい…」
    「良かった。じゃ、帰ろっか?」

    来た道を肩を並べて家路につく
    さっきまでお兄ちゃんみたいな存在だったのに
    あんな事言われたら意識してしまう

    「す、杉元?」
    「ん?」
    後ろを振り向くとスーツ姿の背の高い男性が
    驚いた表情をしていた
    「なんだ、鯉登かどうした?」
    「おまえの彼女か?」

    えっ?わ、私の事??
    まぁ、銭湯帰りの男女なんてカップルにみえても
    おかしくないか。

    「…は、はじめましてチャコです」
    「あっあぁ、鯉登音之進だ。
    杉元と同じ会社に勤めている」
    「チャコは俺たちの社宅の家政婦さんだよ」
    「社宅?あぁ、そんなのあったな」

    高そうな腕時計に鞄にネクタイ
    この人相当お金持ちなんだろうな…

    「ま、お前は一生社宅に住む事ないだろうな」
    「ま、まぁ、そうだが…」

    何度か目が合う

    「あの、鯉登さんも良かったら
    週末みんなで映画観たり
    過ごしているのでご飯食べに来ませんか?」
    「いいのかっ?」
    「そうだなぁ、今週末とかどうだ?」

    鯉登さんが嬉しそうな顔をするので
    こちらまで笑がこぼれてしまう


    ⁂⁂



     「あれ、
     月島さんまだ寝てなかったんですか?」

    一日の業務を済ませ部屋でシャワーを浴びて
    降りて一階に行くと
    談話室のソファに一人で座っていた

    「あぁ、チャコかお疲れ様。明日代休なんだ」

    少し照明を落として何か映画を観ていたようだ

    「いいですね、休み前の夜更かし映画」
    「一緒にどうだ?
    眠くなったら途中で部屋に戻っても良いから」

    あまり月島さんと接する機会が無かったから
    嬉しくなる

    「じゃあ何かお酒と、軽いおつまみ用意しますね」
    「俺も手伝うよ」

    二人でキッチンに立つとなんか新婚夫婦みたいだ
    月島さんがきゅうりやセロリをサッと切り
    野菜スティックを準備してくれたので、アンチョビを使ってディップソースを作る。なんか楽しい

    「そうだ、
    お米って月島さんが取り寄せしてるやつなんですよね。あんな美味しいお米結構高くないですか?」
    「俺が食べたいから別に良いんだよ」
    「毎月あの量のお米自腹だなんて…申し訳なさ過ぎて…こちらの食費代受け取って下さいよ」

    少し笑うと、お酒とおつまみをトレーにのせて
    さ、映画観るぞとはぐらかされた

    先週から配信されたばかりの新しい映画で
    私も気になってたやつだった

    月島さんはたしかに他のメンバーと違う
    大人の雰囲気と余裕を感じさせられる
    杉元さんが言っていた様に
    社内でモテるのも納得だ

    「チャコはどんな映画が好きなんだ?」

    見惚れていたので少し焦る

    「あっ、えー・・っと。フランス映画が好きです」
    「珍しいな、今度教えてくれよ。」
    「あ、は、はい!dvd持っているので週末にでも」
    「また、こうやって二人で観るのは駄目か?」
    「えっ!だ、駄目じゃないです…」

    さらりとそんな甘い事言わないで欲しい
    ドキドキしてしまう

    「一つ提案と言うか、
     俺からの要望があるんだけど」
    「?」
    「米代はこれからも請求するつもりもないから
    その代わりお前の休みを一日俺にくれないか?」
    「えっ?」

    もう映画どころではない
    真剣な顔でこちらをみつめてくる

    「月一でいいから俺とデートして欲しい」

    えぇー!!そんなんで良いの?

    「あの高級米と対価が合わないですよ!」
    月島さんがブハッと吹き出して笑い出した
    「チャコはおもしろいな、駄目か?」
    「良いですよ。私でよければ」

    夜が更けていく

    隣に座る月島さんとこれから
    月一デート。大人デート。何処にいくのかな?
    何を食べるのかな?
    想像するだけで楽しくなってしまう

    さっきからお酒の手も止まり、
    じっとテレビ画面に釘付けのだ。
    ふと肩に月島さんの頭が触れた

    あぁぁ…ど、ど、どうしよう。
    こういう時どうするんだっけ??

    すうすうと寝息が聞こえる
    あれ?顔を覗き込むと既に寝てしまっている
    あ、寝てたのか…

    少しガッカリしたようなホッとしたような

    毎日帰りも一人だけ遅いから疲れが
    溜まっているのかも知れない。
    月島さんの頭の重みが心地よい
    もう少しこのままで…







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