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    wonyar14

    FF14/自機妄想/アルフィノ×自機(ミドオス)/腐中心

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    wonyar14

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    蒼天時代のメモを引っ張り出したシリーズその1
    自分の不甲斐なさと憧れを消化しきれず、ひとりでぐちゃぐちゃ考え込んでる自機

    ##フィノ光

    曇天 どうして俺はこんなところにいるのだろう。
     たまに、そんな疑問が頭をよぎる。それは場所や時間、あるいは状況とはなんの関係もなく、ふつと浮かんでは、じっとりとそこに居座り続ける。

     今だってそうだ。
     斧を振るい、こちらに遅いくるモンスターの首を断つ。地面にモンスターの血が広がる。嫌な匂いが鼻をつく。そんな戦いの最中でも、俺の頭は意味のない疑問を持て余している。
    「ウォン!」
     エスティニアンが俺の名を叫ぶ。獣の鋭い爪がこちらに振り下ろされる音が続く。
     振り向きざまに斧を薙ぎ、獣の腹を裂く。そうして爪は俺の肉を捉えず、獣はばたりと地面に身を横たえた。
    「これで全部か」
     イゼルのため息。その呟きに、短く肯定を返すエスティニアンの声。そこでようやく、俺は敵を掃討し終えたことに気付く。
     これではいけない。戦いに集中していない自覚もある。だというのに、気持ちの切り替えなんて出来ずにいる。
    (まあ、……俺は昔からそうだから)
     心の中で呟く、誰に向けた言い訳かもわからない言葉に、自分で腹を立てている。俺の腹の中を覗ける奴がいたら、ひどく滑稽だと笑うだろう。
     だが、誰も俺の腹を覗けはしない。そんな当然のことが、ひどくありがたかった。

    「さ、戻ろうぜ。グナース達が待ってる」
     仲間を振り返り、やれやれと肩を竦めて笑ってみせる俺の、中身のからっぽさなんて、誰もわからない。

     何が光の戦士だ。
     何が超える力だ。
     こんなものは明らかに俺の器に収まらない力だ。たしかに生きるための力は求めた。でも、誰がここまで力をよこせと言った。

     ——こんな考えは、俺の駄々でしかない。
     そんなことは俺が一番わかっている。それでも、こんな世界でどうこうできるほどの力なんて、俺にはすぎた力だ。誰かにやってしまいたかった。

     ハイデリンは何を考えている。
     仮にこの力を得られるのが誰でもいいなら、あの聡明な坊ちゃんにでもこんな力をくれてやればよかったのに。
     あいつは俺の何倍もうまくやれる。成長できる。出来ているんだ。

     こんな、故郷を飛び出した頃から何一つ変われない俺なんかとは違うのに。
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