・拍手が水音と溶け合っていく演出、素敵
・客席からコリンが出てくる演出にはびっくりした。穏やかで優しい笑顔が素敵で、コリンってこんなにやわらかい人だったんだなぁと自然に思えた。光やあじさいで演出が一気に幻想的になって、世界観に引き込まれる
・「特別なきみ」の歌詞が好きすぎる……「一緒にいるだけで幸せ 一緒にいるだけで何でもできる」こんなに真っすぐな愛、ある?この時点で泣ける……
・カエルのフローレス兄弟、ずっと可愛い。レノとの絡みも可愛い!
・レノの「そういうことだ」、声がめっちゃ原作のレノに似ててすごい。祝祭あたりから白柏さんはいっそうアプリのレノに声を寄せてくださっていたり、配信で何気なく零した一言がめちゃくちゃレノに似ていたりしたから、完全に似せようと思えば多分もっとできるんですよね。でもあえて舞台だから伝わりやすいように少しだけ感情表現や声色を豊かにしてくださっていて、その塩梅が絶妙だなと思う
・「俺に守れなかった人がいたのは事実ですから」で鍵見つめるの良すぎ〜〜〜(レノ親愛を読んでいない人のために解説しておくと、レノックスの魔道具である鍵は400年前、火刑に処される前にファウストが捕まっていた牢獄の鍵です)
・オーエンに「一緒に行くか?」と声をかけるけど、オーエンが一番欲しかった言葉はカインの「もう置いていかない」なんだなぁってツイートを見かけて、なるほどな……と思った。と同時に、それじゃあ「一緒に行くか?」はレノ自身が400年前に言ってもらいたかった言葉なのか、と今になって気付けた。レノは「行くぞ、僕について来い 僕からはぐれるな」と先導して未来を切り拓くファウストに全てを捧げる覚悟を決めているから、たとえ火刑に処された後でも「一緒に行くか」と言ってほしかったんだなぁ……
・衣装完璧!!!!!!まほステの衣装の再現度はいつもすごいから絶対的に信頼してたけど、本当にゲームのまんまだった!!フードのたわみとか、物理的に難しそうなところも完全再現で本当に嬉しい
・「雨止まぬ村へ」、ポップな曲調だけどあたたかみのある楽器の音で素朴さもあり、どこか寂しさもにじませる楽曲で好き!冒頭で眼鏡を手のひらで押し上げるような振りをするレノ、一瞬だけど爆裂にかっこいい……惚れてしまう……
・「フィガロ先生は……諦めが早いですね」の少しの苦々しさをにじませたレノの表情すごい。ファウストのことがあるから、過ぎたことではあっても、やっぱり思うところはあるんだろうなというのが滲んでいて最高。でもそれは重ねてきた年月や偉大すぎる立場によって形作られたフィガロの性格ゆえだと受け入れてもいるから、軽蔑とまではいかない……っていう塩梅がすごい
・この「諦めが早い」台詞は二回あるけど、それぞれで込められた感情が違うのがわかるのに感動した。最初のフィガロへ向けての「諦めが早いですね」は捨てられたファウストと重ねてやるせなさと少しの憤りが、賢者様と二人になったときの「フィガロ先生は、諦めが早いところがあって……」では大事なものを大事にできない=自分で自分を傷つけてしまうフィガロの不器用さに対しての歯痒さが込められているように感じた。レノはファウストに対して幸せになってほしいと願っているのはもちろんだけど、フィガロが一方的に手を離すことで相手もフィガロ自身も傷付けていることへのやり切れなさも持っているんですよね。敬愛する主君と、かつて主君を捨てた偉大な魔法使いと、今は友人のように親しくなった愛に不器用な南の先生……この複雑な関係性とそれぞれへの想いを、レノらしい繊細な感情表現で演技に落とし込んでくださって、本当に白柏さんのレノでカエルを観られて良かったなと思った
・生身の人のやり取りとして観られたことで、ゲームで読んでたときよりもあからさまに「すっっごいきれいにフィガロの地雷踏み抜いたなー!」って感じた。「羨ましいです」をレノが突き放すように少し笑って言った瞬間「あっ、今地雷踏んだな」ってわかる。フィガロの表現がすーっと消えていくのも怖くて良かった
・「生き甲斐ばかりは仕様がないな。失えばずっと、置いてけぼりですから」のところ、ゲームの文章から全く表情が想像できていなかったから、演じる上ですごく考えられたんじゃないかなって思う……長寿だからこその複雑な心境、我々には想像つかないから難しい。でもレノへの愛の深さなら誰にも負けない白柏さんの解釈を信じているので、安心して観られた。ちゃんと原作のとおり、首の裏を掻いてるのも好き!(関係ないと思うけど、首の後ろはレノの紋章がある位置なので、賢者の魔法使いに選ばれた運命に翻弄されている様子を示唆してる可能性あるかもって勝手に考えてるから)
・賢者様の頭の水滴優しく払ってあげるレノ。フードをかぶせてあげるレノ。賢者様との絡み、優しくて好き
・スノウ様がキレた瞬間、空気が一気に冷えるのすごい……演出もだけど、演技もすごい。それまで可愛く持っていた葉っぱを、ぱしゃん、と打ち捨てる無情な動きに目を奪われた。ここのスノウ様とフィガロのやり取り、アプリよりガチ喧嘩感が強くて怖かったの良かった〜
・コリンの歌声大好き!!!!!!!もともと別作品(布教されて観た新テニミュと矢田さんきっかけで観に行った46番目の密室)でチャンへさんの歌唱力は知っていたから、コリン役と発表されてから純粋に楽しみだった!そうしたら想像より朗らかな好青年で、でも高らかに歌い上げるまっすぐな声からはクローロスへの真摯な愛が伝わってきて、もともと大好きだったコリンがもっと好きになった!!
・歌詞からも強く伝わってくる、コリンからクローロスへの一途で健気な愛、大好き
・「言葉はいらない 心が通じれば」で頷くレノ……自分とファウストに重ねてるのかな。1.5部でも2部のファウストの書でも語られたように、主従の二人は言葉がなくても通じあえる関係だから……
・「今は離れているけれど、いるよ」うわ〜〜〜カエルで一番好きな台詞!!!!この一言にレノからファウストへの忠誠と信頼と尊敬と全部の愛と共に過ごした日々の眩しさと思い出のあたたかさが詰まっていて、レノ推しとして本当に大切に感じている台詞。舞台で観られてよかった……
・「渡り鳥にさらわれたきみ」と歌ったところでコリンが一瞬悲しそうな表情を見せるけど、すぐ笑顔に戻るところの演技がすごい。レノックスを心配させまいという気持ちと、楽しむことを大事にする西の魔法使いらしさが伝わってきた。でも笑顔がぎこちなくて、無理に笑ったのがわかるから、こっちの心が揺さぶられる。いくら西の魔法使いといえど、大切な存在を失うつらさは同じなんだと痛感させられる
・2番のクローロスがいなくなった歌詞のあたりで何かを探すように走るレノ……表情が必死で、400年間心身をすり減らしながら旅を続けていたときの心情もこんな感じだったのかなと重ねてしまう……
・「クローロスは無事でいるよ。僕は確信してるんだ」への「どうして?」の悲痛な表情と震えた声に、毎回胸が苦しくなる。ここはかなりアプリとは異なる感情が加わっているから、舞台のレノは心のどこかで「もう死んでいるかもしれない」と感じていたのかもしれないと思った。私のアプリのレノの解釈は、アレクの裏切りや主君を救うための選択肢を間違えた自分や何よりも大切な主君に置いて行かれたこと……色々考えると絶望に打ちのめされてしまうから、感覚を無意識に麻痺させて、とにかく歩み続けることで命を繋いでいたと思っているんですよね。でも舞台のレノはもう少し感情表現が豊かだから、その分多くのことを考えて、目の前の事象や自分の感情についても向き合った上で、盲目的に探し続けることを選んでいるのかもしれないと思った。だからこそ、ファウストが死んでいる可能性にも頭の片隅では思い至っているけど、見て見ぬふりをして不安に蓋をしていたのが、コリンの一言で漏れ出てしまったのだと感じた
・「俺も絶対に、決して、言われたくありませんでしたから」の台詞、東京では「決して」がかなり強めで込められた気持ちが伝わってきて、大阪ではもう少し自然でゲームの印象に近い言い方だった。それぞれ違って好き
・コリンの弱音が徐々に吐露されるシーン、原作でも読むたび泣いてしまう。曲とチャンへさんの歌い方でより泣く。感情込められた歌い方で「クローロス」と強く虚空に呼びかけるコリンに毎回心を鷲掴みにされる
・後ろでコリンが去ってから気配に気付くレノ。レノは魔力が弱いからコリンの存在に気付けないの、ちゃんと設定に即していて、都合よくないのが好き
・「ひと騒ぎの弔い」の歌が始まるとき、2階にいるレノが月を見上げてから降りてくるの好き!(千秋楽配信に一瞬映ってます)
・ひと騒ぎの弔いの歌好き!明るくて宴みたいな華やかさがあるのに、ずっと切なさが底にある曲調なのがカエルにぴったりだなと思う
・賢者様に手を差し出すレノの振りが優雅に見えて好き。レノは平民の生まれで騎士の訓練もしていないから、自分なりの敬意を表した親愛の証なんだろうなと思える
・みんなで肩組んで踊ったあとのレノが楽しそうに笑っていて泣いてしまった。400年前もファウストやアレクや革命軍の仲間と、焚き火を囲んだ宴会でこんな風に笑っていたのかもしれないと急に思えて、再会できて良かったねの気持ちと、もう戻らない眩しい日々への哀惜とで情緒がぐちゃぐちゃになってしまった
・紐を引くところの演出、ライトとスモークが綺麗で見惚れる……
・煙に包まれる舞台でシルエットだけしか見えなくなる中、現地で観劇できたとき、レノが友人に優しく笑いかけるような顔をしていたのが見えて胸いっぱいになった
・クローロスの置物が出てきたところで、こんな実用性ゼロの置物が魔道具になるほど、コリンは別れてからずっとこれを手元においていたんだなとこれまた急に気付いてしまって爆泣きしてた。実物を目の前で見られたことで、文章だけだと想いを馳せられなかった細かいディテールまで想像するきっかけをもらえたのが舞台で観られて良かったなと思えた点の一つだった。「まだ一緒にいた頃、クローロスとの出会いが嬉しくて西の国の街職人に作ってもらったのかな」とか「別れてからは旅をしながらあの庭園で何度も冷たい置物の表面を撫でていたのかな」とか考えてしまって号泣してた。相当長い時間手元においていない限り魔道具にはならないだろうから、そういうところもファウストの捕まっていた牢獄の鍵が魔道具になっているレノックスと重ねられているのかなとまほステのおかげで気付けた
・エチュードの曲、大好き!!!!聴くだけで泣いちゃう。歌詞も良すぎ!!!
・エチュード各話のメイン5人が賢者様を囲むところ、主従だけ称号が二人とも揃ってるのに気付いて改めて大感謝した……あと二人がすれ違うときにレノがファウストに少しお辞儀してるの好き!舞台のレノはファウストがいれば絶対に礼を尽くして忠誠心を示してくれるので最高
・「何度も(何度も)繰り返したエチュード」の「繰り返した」で手を片方ずつ胸元に持ってきてくるっと返す振り付けをさらっとやっているところのレノ、毎回かっこいい。白柏さんはレノの性格を重視して基本丁寧めな踊り方をされてるのだけど、そこは「本当はめちゃ動ける人なんだな……」って思わせるこなれ感が出てて惚れてしまう。配信30回くらい巻き戻して研究したけど、たぶん流れるような動きと、手の振り付けと連動して首をゆるやかに傾けてるところに色気を感じて格好よく感じるのだと思う
・最後レノとコリンが背中合わせで終わるの好き!
ーー以外、感謝の意と余談ーー
雨宿りのカエルのエチュードは私にとって一番思い入れのある、大好きなイベストです。それをこんなに素敵に舞台化してくださって、感謝しかありません。
最初の一回目に観劇したときは、正直自分の中にあるストーリーのイメージや愛着が強すぎて、文章と舞台の表現の違いに戸惑う部分もありました。でもまほステに携わっている方々がまほやくのことを愛していて、全身全霊で良い舞台にしようとしてくださっているのはひしひしと感じたので、私も舞台の形のカエルを理解したい、きちんと整理して咀嚼したいと強く思いました。
そして二回目の観劇の日、既に知った状態でもう一度観られたことで抵抗がなくなったのか、ストンと作品の良さが心に入ってきました。ただ出力される媒体が違うという部分に心がびっくりしていただけだったんだと思います。慣れてしまえばこの舞台はとんでもなく素晴らしい作品でした。そこからはもう夢中になって、観れば観るほどこの作品が好きになっていきました。
イベストでは気付けなかった関係性の繋がりに気付けたり、目の前にいることでより具体的に彼らの過去に想いを馳せることができたりと、文章とはまた違う新しい角度から物語を楽しむことができました。
まほステで素晴らしい舞台化をしてくださったおかげで、幸せな観劇体験を含めて、カエルのエチュードというお話のことがますます大好きになりました。
まほステに携わってくださった全ての方々、そしていつも役と真摯に向き合いレノックスのことを大事にしてくださる白柏寿大さんへは感謝してもしきれません……本当にありがとうございます。
1.5部も白柏さんのレノックスで観られることを、本当に本当に、心から、楽しみにしています。