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    gonbe103

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    gonbe103

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    さねぎゆ♀吸血鬼パロ
    一般人サネ×吸血鬼ぎゆ♀
    血を吸ってるだけ。

     ぷつり、と皮膚を突き破り鋭い牙が頸動脈に辿り着く。注射針よりも何倍も太いモノが刺さっているのに不思議と痛みは全く感じない。それどころか首筋に触れる唇の感触がとても暖かく柔らかでそちらにばかり気を取られてしまう。
    「義勇」
     たった今俺の首筋に牙を立てた愛しい存在の名を呼びながらすぐ目の前にある癖のある黒髪をそっと撫ででやる。
     緊張していたのか肩に力が入っていたが、何度か頭を撫でてやると少しずつ力が抜けて行くのが分かる。それと同時にギュッと痛みを堪えるように閉じられていた青い瞳が少しずつ開かれ、眠気を堪える子供のようにトロリと眦が下がる。
     俺は全身の力が抜けた義勇を横抱きで膝に乗せると母親が幼子を寝かしつけるかのように片手で義勇の頭を、もう片方の手で義勇の背を支えてやる。
    「いいぞォ」
     準備は整った、と声をかけると義勇は俺の首筋に触れている口元に力を入れ、ジュッと小さな音を立てて牙の刺さった頸動脈から今まさに俺の体に流れている血を吸い上げる。
     白く細い喉をコクコクと鳴らしながら俺の血を自分の体内に取り込む義勇の姿に、俺は全身の血が沸き上がるような興奮に包まれる。
     俺の血が義勇の体を構成する一部となり、その命を現世に留める命綱になる。俺の血で義勇は生かされている。その事実は脳が蕩けるかと思うほど甘美で胸の奥に秘めた野生的な本能や嗜虐心を目覚めさせるには充分過ぎたエサだった。
     心臓へと巡っていくはずの血液が一斉に下肢に集まるのが自分でも分かる。今義勇が飲んでいる最中だからそこに集られては困るのだが、俺の意思に反して血液は下腹部の一点に集まり、下着の中に隠されている俺の雄が目を覚ましてしまった。
    「ん…っ、ん…っ」
     小さく喉を鳴らしながら血を啜る義勇を抱く腕に力が籠もる。義勇の細い体に不釣り合いな豊満な胸が俺と義勇の体に挟まれて押しつぶされる。
     きっと今の義勇は頬を薄紅に染め、恍惚とした表情で血を啜っているはず。一度俺の血を啜る義勇の顔が見たくて俺の太腿から血を摂取させた際に初めて見たその表情はベッドの中で俺に抱かれている時よりも扇情的で、一瞬で俺の理性の糸は焼き切れてしまった。
     さすがに毎度毎度理性を飛ばして義勇の吸血行為を中断させる訳には行かない。義勇はただでさえ俺から血を貰う事を躊躇い滅多に牙を立てようとしない。俺の体にキズを付けたくない、それが義勇の言い分だが牙を立てられても痛みは無く、血を吸い終わった後に牙を抜かれると不思議な事に穴は塞がりまるで何も無かったかのように元に戻るのだ。それになりより俺の体はガキの頃に糞親父から受けた暴力で顔から足まで傷跡だらけだ。今更傷が増えたところで何の問題も無いのだが、義勇は一瞬たりとも俺を傷付けたくないと倒れる寸前まで空腹を我慢する。
     それでもやはり餓死するまで空腹に耐える事は出来ないようで、意識が朦朧としている時にこうして抱き寄せてやると無意識に牙を立てて血を啜っている。
     義勇の意識が朦朧としている時にしか出来ない行為だからそれを俺の突っ走った欲望で邪魔する訳にはいかない。だからあれ以来なるべく義勇の顔が見えない体勢で血を吸わせる事にしている。
    「ん…っ」
     ゴクッと一際大きく喉を鳴らすと義勇は俺の首筋から牙を引き抜き、ゆっくりと口元を離す。牙を立ててから5分も経っていないだろう。義勇はその体から見て取れるように少食で俺から摂取する血の量もほんの僅かだ。だから毎日でも血を吸われても問題は無いのに義勇は断固として拒否をする。
     まぁ一度の摂取量が少ないと言う事はそれだけ腹持ちも悪いから1週間もすれば空腹で意識を飛ばす。次の吸血は1週間後だな、と心の中でその日は何も予定を入れないように決めながら俺は横抱きにしていた義勇の体を持ち上げて俺の腿を跨がせて向き合うように体勢を変える。
    「腹はいっぱいになったか?」
     そう問いかけるとボーッと焦点の合わない瞳が俺を見上げる。
    「すま…ない…」
     意識はまだはっきりしなくても俺に牙を立てた罪悪感から義勇は小さな声で謝罪を口にする。
    「謝んなっていつも言ってんだろォが。これは俺も望んでやらせてんだ。感謝されても謝罪される謂れはねェよ」
     力の抜け切った義勇の背に腕を回して胸元に抱き寄せてやると義勇は僅かに息を詰める。
     義勇の顔を胸元に寄せたまま右手で髪を梳いてやると義勇は気持ち良さそうに瞼を細めて俺の胸にグリグリと顔を寄せる。いつもは恥ずかしがって触れようとしない義勇だが、本当は俺の体が好きな事はとっくにお見通しだ。意識がはっきりとしない今しか出来ない事だから目一杯堪能させてやりたいが、残念ながらそうさせてやれない理由がある。
    「義勇」
     俺の胸に甘えたな子猫のようにジャレついていた義勇の両頬に自分の両手を添えてゆっくり顔を上げさせる。
     赤く染まった頬はまるで熟れて食べ頃のりんごのようですぐにかぶり付きたくなる。
    「腹がいっぱいになったんなら今度は俺がテメェを食っていいかァ?」
     義勇の吸血によって昂った俺の雄は萎える事無く未だその存在を主張し、下着を替えないといけない程ダラダラと欲望の蜜を滴らせている。
    「テメェを食いたい」
     俺の腿を跨いでいる義勇の女性器部分に昂った俺の雄が当たる。そのままグリグリと下から擦り付けると義勇が小さく息を飲む。
    「義勇」
     これ以上我慢は出来ないと熱を込めた声で囁くと義勇は赤い顔を更に赤くさせてコクリと小さく頷く。
    「いっぱい…食べてくれ…」
     まるで蚊の鳴き声のように小さな声だったが俺の耳にはしっかり届いた。
     俺は腰掛けていた3人掛けのソファーに義勇を押し倒すと「いただきます」と心の中で呟くのだった。

    END
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