「おや、ご機嫌よう碧棺さん」
「おー…探偵以来だな」
「そうですねぇ」
「……」
「……」
「…………」
「(沈黙があると喋りたくなるタイプ)そういえばご存知ですか?小生、白膠木さんとチームを組ませて頂いた時に聞いたのですが」
「あ?」
「どうやら白膠木さん、お慕い申している殿方がいらっしゃるようで」
「ブブゥ」
「おやおや珈琲が」
「…くっだらねぇ事言ってんじゃねぇ」
「はぁ、いいんですか?白膠木さんの恋心をくだらないとか言ってしまっても」
「……!!」
「小生もとても興味があったのでお伺いしたのですよ、ほうほうそれはどんなお方なんですか?と…」
「……ッ」
「そうしたら、かなりの美形だそうで」
「……そうかよ」
「しかも歳下」
(は?)
「白膠木さんより背が高くて」
(…………俺か???)
「なにやら女装が似合うのだとか」
(俺じゃねぇな…)
「それでいて男気があって」
(やっぱ俺か)
「スポーツも万能らしいのですが」
(まぁ俺様だな…)
「頭はバカ」
(俺じゃねぇな)
「友人も多くて」
(……誰だ?)
「実は頼り甲斐があって」
(俺だな…)
「とても兄弟思い」
(俺様だわ)
「同じチームになれて楽しかったって」
(俺だろ!!)
「少し垂れ目でチャームポイントのほくろが可愛いと」
「一郎の弟じゃねえか!!」
「おや分かってしまいましたか」
「分かるわ!」
「まぁ嘘なんですけど」
「テメぶち転がされてェのか」
「ふふふ、けれど…」
「あ?」
「嘘じゃないところもあるかもしれませんよ?」
「はぁ?」
「おっと人とは思えぬ輩の待ち人が着いたそうなので、小生はこれにて…」
「どんな待ち人だよ…」
「……どこが嘘じゃねえのか全然わかんねぇわ」