リョウについて・椋 (リョウ、ロウ)
成り立ち :
名前の読み方から、日本では「リョウ」、本国では「ロウ」と呼ばれる事が多い。
莲 の所属していた組織の三番手、つまり莲 が総帥の右腕ならば、椋は莲 の右腕であり総帥の左腕である。
総帥が亡くなった際に椋も死んだと考えられており、組織は崩壊したとされていたが総帥の死後僅か2年で元通りに建て直した実力者。
対になるみたく見た目も総帥に揃えられ、黒髪で短髪。(莲 の後ろ髪を無くしたような髪型。)
分け目は莲 の反対。
身体能力はかなり高い。頭を使う役は相棒にめっきり任せていたが、椋自身もそれなりに頭は回る。脚技を使う白に対し、こちらは腕っ節で勝負する。銃撃戦なんかも得意だが、偶に柳葉刀を使ったりもする。
けれど柳葉刀(特に大刀)を使う戦いが得意なのは莲 である。(脚が活かせる為)
現在は組織の総帥として、いずれは元総帥を殺した敵対組織を壊滅させることを考えている。
得は無く、仇討ちも総帥が望まない事は分かっているが、好きだった莲 を拷問をした事に対して特に怒りを覚えているので自分でもどうする事も出来ない。
ただ、壊滅出来なくとも組織のトップを1度はぶっ飛ばしてやりたいとは思っている模様。
行方をくらました莲 を探す為だけに組織を建て直したと言っても過言では無い。
外見 :
黒髪の紅眼。血よりも紅い眼をしており、見る者に恐怖を与える。
母親が韓国と中国のハーフであり、自身はクオーター。その為中華マフィアとして存在した組織の中では部下から反発される事もあった。
だが総帥の意向、彼自身の実力も相まって現在そう言った事は無く人望が厚くなっている。
総帥の下に居た頃は白い中華服を着ていることが多く、それこそ何から何まで対に見せられていた。
現在は総帥となり黒色の服を着る事が増えたが中華服だけではなく、普通の服を着たりもする。
ピアスの量は左耳に3個開けているのみで、両方では無い。
左手の小指側に生まれつき痣があり、その柄は椋木の葉と実である。
莲 の履くブーツと椋の履くブーツは同じ物であり、総帥から贈られたものである。
莲 が目の縁に赤いメイクをしているのに対して椋は青いメイクをしている。
椋木の実は本当はかなり甘い。
それもあってか見た目に反して彼はとても穏やかな人間であり、大切な人や部下を傷付けられたりしない限りとても甘い人間である。
親が失踪し独りになり、13歳まで独りで危険と隣合わせではあるものの、なんだかんだのらりくらりと過ごしていた。見た目の事もあり、拾ってくれる人がいなかった。(以降後述)
莲 と同い年であり、見た目が双子同然に似ている事から初めて見た相手組織の人間には兄弟だと思われることもある。
総帥曰く「ここまで似る他人もそうそういない」。
酒は強いが泣き上戸。幼い頃に独りでいた反動が大きいようだ。
刺青は右の上腕に入れている。(柄は莲 と同じ)
身長も莲 より少し高く、体格も普通より良いが着痩せする。
好きな食べ物は小籠包。海老チリも好きで、唐揚げも好き。
性格 :
親に捨てられたという事は何となく幼い頃から分かっており、以降は独りでその日暮らしを繰り返していた。それもあるのか居場所が無くなった人間を組織に受け入れる事が多く、若い部下からの信頼はかなり厚い。
とても優しい性格をしているが、紅眼と呼ばれる眼をしている為に怖がられる事が多い。
13歳として過ごす最後の日に請け負った仕事で総帥と出会い、初めて見た目に怯えない人が現れた事、そして独りだった自分を組織へと受け入れてくれたその人に「この人みたいに大きい人になりたい」と思うようになり下っ端から組織に所属する事になった。
聞けば彼の側近に同い年の少年がいることが分かり、総帥から「世間知らずな彼奴に色々知っている事を教えてやって欲しい」と言われ、苦労人だった自分の経験を活かして彼に知識を与える事になった。
それから日が経ち、彼の右腕、そして総帥の左腕になることを告げられ最も近い立場になる。
総帥には人間として尊敬する気持ちがあったが、莲 に対してはいつからから恋情を抱く様になり再び会う時までずっとその想いを大切にしまっていた。
莲 が攫われたと聞いた時1番動揺し落ち着きを無くしたのは椋であり、総帥が罠だと分かっているのに敵対組織の元へと向かった際、冷静さを欠いてしまっていた椋はそのまま別行動に移してしまい襲われて気を失った。
総帥が帰らぬ人となった時、自らを責め立てて二度と大切な人を失わないよう心を決め、居なくなってしまった莲 を探す事にした。
組織の古株だった幹部達も何人か命を落とし、その理由も自分にあると分かっていた自分は1度は死のうと決めた事もあったが、それだと逃げているだけではないのかと思い直し、償いの為に組織を建て直して居場所の無くなった人間を受け入れる事にした。
特徴 :
料理は基本的に「自分が食えれば良い」スタンスなので莲 に教えてくれと頼まれた時は心底頭を抱えたらしい。
銃撃は楽だが肩に反動が蓄積してしまうため普段から鍛えてはいる模様。なんだかんだ筋トレが楽しいので苦ではないようだ。
莲 が蓮として生きていると知ったのは総帥となって組織を建て直し終わってからで、その時の彼の年齢が24であり、事実組織が崩壊したのは彼ら2人が22歳の時である。
彼が産まれたのは秋の季節であり(ちょうど椋木に実が出来る季節)、手に痣があった事から椋木の椋を名に付けられた。
同い年とされてはいたが、実際は椋が1つ年上である。(よって建て直しが終わった時の椋の年齢は25である)
心の底から莲 を愛しており、
恋愛感情を持たない莲 にいつしか
「不思議なもので、こうしていると…とても胸があたたかくて。……初めて、こんな気持ちになった」
と言わせるくらいひたむきに愛を告げていた。
莲 を護る為に側近に宛てがわれた事は知っており、その為に自らも鍛錬に励んでいた。
莲 と総帥は自らを「家族」も呼んでくれる大切な人で、莲 はこんな見た目の自分をずっと慕うように傍にいてくれたことから拗らせたように好きになってしまった。
莲 の為なら死んでもいい。
彼はただその一心で、彼はただ護りたくて探していた。
関係性 :
・総帥
13の時に拾ってくれた恩人。
「莲 には同い年と伝えてある」と言われ、 1つしか歳も違わない事からあまり気にするような事でもないと、そんな事を言われたことを忘れてさえいた。
莲 とも長い付き合いではあるらしいが、苦労人の椋に比べて世間知らずな為、下世話な話等はもっぱら二人きりの時にしていたようだ。
酒のツマミは椋が作る担当。
総帥の性別を知るのは椋のみ。
総帥が女性である事を知っているのは組織の中で椋ただ1人であり、男勝りな総帥を案じていたのも椋のみ。
椋自身も総帥は死んだと思っており、再会した時は暫く顔が戻らなかった。
・莲
自らが最も命を懸けたいと思った人。
世間知らずの癖に知恵はあり、戦闘能力もそこそこあるが何処か危ない彼をいつしか護りたいと思うようになった。
最初は弟としてだったのが、彼に言われたある言葉がきっかけで1人の男として惚れてしまうきっかけになる。
「本当に、椋は強くて憧れてしまう。
君に好きだと言われる相手が、心の底から羨ましく思ってしまうかもしれないね。
……なんて、俺には恋情が分からないのに」
彼と二人きりの時は「莲 」と呼び、総帥としている場や部下達がいる際には「蓮」と呼んでいる。