Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    七海紗綾

    @minana0730

    とっくの昔に成人済。
    何十年かぶりにお絵描きとか物書きしています。
    どちらも今でも勉強中。

    この世界に私を呼び戻した戻したツイステすごい。(何目線?)

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 🐆 🍩
    POIPOI 26

    七海紗綾

    ☆quiet follow

    ※ラギ監、NRC時代
    ※ホワイトデー、短め

    #twstプラス
    twstPlus
    #ラギ監
    lagiAuditor
    ##ツイステ
    ##ラギ監

    一緒にお風呂に入りたいラギ監シリーズ06「はい、これあげる。」

    オレが差し出したのは、一輪の花。
    花屋のバイトでラッピングの練習に使ったものだけど…。
    見た瞬間、ユウくんの顔が思い浮かんだ。
    それに今日は。

    「ユウくんの世界には、ホワイトデーってのがあるんでしょ?」

    先日のバレンタインデーとやらには、いつものドーナツにチョコがかかっていて。
    ユウくんの世界では好きな人にチョコレートを渡して、気持ちを伝える日なのだと教えられた。
    さらに今日、ホワイトデーはそのお返しをする日であることも。

    「お返し…いいって言ったのに…。」
    「いーんスよ。オレが渡したいの。」

    だから、ほら。と、ユウくんにもう一度花を差し出す。
    買ったわけじゃないし、おまけでもらったようなものだから、遠慮しないでと続ける。
    ユウくんは数度まばたきをすると、オレの手ごと花を両手で包み込んで。

    「ありがとうございます、ラギー先輩。」

    と、嬉しそうに笑って受け取った。
    オレの大好きな、ユウくんの笑顔。
    あーあ、お返しのつもりで渡したのに…こっちが得しちまった。

    「…キレイ。」

    ユウくんは受け取った花を少し離して眺めてみたり、光にかざしてみたり。
    匂いをかいで、またふわっと笑って。
    本当…かわいい。

    「たった一輪でこんなに喜ぶなんて…。花束渡したらどーなっちまうんスかねぇ?」
    「えっ?なんですか?」

    タイミングよく風が吹いたからなのか。
    目の前の花に夢中だったからなのか。
    ユウくんの耳にはオレの言葉が届かなかったらしい。

    「…もーちょっといいものくださいよー!とかないのかなぁ?って言ったんッス。」
    「そ、そんなこと言わないです!」
    「シシシッ。知ってる。」

    からかったオレの言葉に、ユウくんはぷくっと頬をふくらませる。
    そんな顔もかわいいんスけど。
    …来年はちゃんとしたものを用意しよう、とオレはぼんやり思った。
    もしくは毎年一輪ずつ花を渡す…のもありか。

    花束は…そのうち、ね。
    その時は、とびっきりの笑顔を。オレだけに見せてくれるッスよね。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works