オベぐだ♂(学パロ)「いや、オベロン彼女いるだろ!」
唇は藤丸の手のひらに阻まれる。両手の拘束が少しばかり緩かったらしく力任せで解いてしまったらしい。
メンドクサ、と思わず呟くとそれはお前だろと言わんばかりの目をする。生意気な奴だとさっきから唇の行く手を邪魔していた手のひらを舐めてみると慌てて引っ込めた。
「なんだよその間抜けな顔」
「お前がキスしようとするからだろ」
「失礼だなぁ」
ただのお遊びだよ、だから藤丸もそんな真面目に考えなくてもいいだろ?言葉に出してすらいない、ただ思ったこと。
それだけなのに藤丸の眉間にシワが寄る。なに、もしかしてきみ、俺の心の声でも読んでるの?
「は、きもちわる……俺に彼女なんかいないし」
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