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    #白蛇FA
    whiteSnakeFa

    【総長迷子編】───白蛇集会所
    「はぁ?!総長が行方不明?!」
    あの馬鹿…と頭を抱える明道。若干胃が痛い気がするが今はそれどころではない、皆は覚えているだろうか…白蛇初代総長が極度の方向音痴で更に無自覚だと言うことを。
    ここ最近は集会中大人しくしていた為その方向音痴を発揮することがなく甘く見ていた。目を離すとすぐこれだ。
    「総長ならさっき腹減ったな〜って言いながらどっか行ったよ?」
    「そこのコンビニに行ってくるって言ってた気が…」
    「……まじ?」
    あいつは何故俺に言わずに壱番隊の二人に言って行ったのか、馬鹿なのか、あぁ馬鹿だった。気のせいじゃないやっぱ胃が痛い、と今度は頭ではなくお腹を抱え始めた明道を見て彼の肩に手を置く赤石。
    同情の眼差しを向けるその他大勢。
    「はぁ…、とりあえず電話するか…」
    「副総長いつも適当なのに総長に関することは適当じゃないよね」
    「総長のこと適当に扱ったらそれこそ問題が起きる…じゃなくて、あの人は俺らにとって大切な人だからな」
    「いや、そんなキリッとした顔されても本音全部言っちゃったからね君」
    そんな言葉を無視して携帯を手に持ち【水樹】と書いてあるボタンを押す
    プルルルル…
    ふと耳に聞き覚えのある曲が聴こえた
    「…ん?」
    まさか、まさかな
    「斗真くん!みずきくんの携帯ここにあるよ!」
    「あんの馬鹿水樹ッ!!」
    「あ、馬鹿って言っちゃった」
    「でも、水樹くんが携帯持ってないのは困ったねぇ」
    「…お前ら!集会は一時中断だ、全員で総長探すぞ!」
    一瞬チーム内全員が『え?』という空気を出しつつも、総長が居ないと何も出来ないという考えに至り総長大捜索が始まった。

    ───同時刻・柊水樹side

    「…あれ?」
    これを見てる諸君、はじめまして白蛇の初代総長柊水樹です。
    突然ですがここで問題デデンッ、俺は今どこに居るのでしょうか。
    チッチッチッチッチッ…はい時間切れってことで死刑ね。
    正解は〜?俺にもわかりません〜!!
    何処だよここ。
    「んー?俺集会所の隣にあるコンビニに行こうとしただけなんだけどな…?」
    あ、もしかしてあのコンビニ潰れて無くなったのかな。だから俺わかんなくて道迷ったんだ、なるほど理解した。(してない)
    携帯で斗真達に連絡……アッ、集会所に忘れたわ。コマッタナー!!
    ドンッ
    モブ「ってぇな、おいテメェ…あ?お前白蛇の総長じゃねえか!」
    モブ「あの白蛇の総長がこんなガキだったとはなー」
    「?」
    モブ「こいつボコったら俺ら一躍有名人じゃね??」
    モブ「殺っちまうか!」
    なんだコイツら、つか誰がガキだよ殺すぞ
    声に出すとめんどくさいし頭の中で文句をつらつらと並べてたら目の前に拳が降ってきた。ので、とりあえず右に避けてアッパー決めた後に蹴り飛ばしとく。
    するとまぁ、なんということでしょう!
    俺に突っかかってきたクソ野郎その1が綺麗に宙を舞うではありませんか…!
    「フッ、きたねえ花火だ」
    モブ「テメェ、舐めやがって!!」
    「あ?舐めてんのはどっちだよ、ペロペロか?ペロペロしてんのか?赤子からやり直して哺乳瓶でもペロペロしとけやクソ野郎が」
    モブ「?!」
    中指を立てて煽るとクソ野郎その2も殴りかかってきた
    …遅せぇな、こんなもん目つぶってでも避けられるわ。
    避ける前に相手の顔面に蹴りを入れれば掃除完了
    ところでコイツらどこのチームの奴等だったんだろ、無所属のただのイキリ野郎??
    どっか所属してんだったら抗争になるかもだけどそれはそれで楽しい祭りが出来るし
    ま、なんでもいっか。
    「つか早く集会所帰んねえとなー、ここどこかわかんないけど…」
    「水樹!」
    不意に背後から聞きなれた声がした
    「お?斗真!探しに来てくれたのk「馬鹿お前集会中にどっか行く総長がどこにいんだよ!!!!」ここに居るじゃん」
    「はぁ……胃が痛い…」
    「大丈夫?」
    「誰のせいだと思ってんだ」
    誰だろうな。
    あ、そうだ斗真なら…
    「なぁ、そこに転がってる奴らどこのチームの奴かわかる?」
    「お前また喧嘩したのかよ…」
    「いや売られたら買わなきゃ」
    「義務かよ」
    「で?わかんの?わかんないの?」
    「あー?…………わかんねえな」
    「…ふーん、そっか」
    「ほら集会所戻るぞ、白蛇全員でお前のこと探し回ったんだからな」
    「あらら、そりゃ大変でございましたね」
    「クソ腹立つ」
    なんて駄弁りながら二人で集会所へと足を進める
    他の奴らには先に電話して集会所に戻ってもらってるらしい。
    …さっきの転がってる奴らを見るコイツの目、言葉に何らかの違和感を覚えながらも俺は全て無視した。
    もしかしたらコイツが俺に何か隠し事をしているかもなんて考えもすぐ捨てた
    だってコイツが、斗真が俺を裏切るはずがないから
    …絶対に。
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