Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    matsuo_dc_ac

    ハム安×名探偵 スナイパー×名探偵 が好きです
    成人済

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 19

    matsuo_dc_ac

    ☆quiet follow

    付き合ってない安コ
    こちらもワンドロで参加させて頂いたものです。

    お題「バレンタイン」 僕、安室透の勤務先喫茶店ポアロ の店内で今、江戸川コナン君と二人きり。目の前に立ったコナン君はこちらにリボンがかかった可愛い小箱を差し出している。上目遣いで少し頬を染めるその表情は少し恥じらうようだった。何だ。何が目的なんだ。
    「少年探偵団の皆で友チョコを作ったんだ。安室さんの分も作ったから良かったら食べてね」
    「へぇ、綺麗にラッピングしてくれたんだね。僕にも貰えるなんて光栄だなぁ。開けても良いかい?」
     返事をしながら毛利先生と捜査中の事件や公安の対象案件、黒の組織で探っている情報の中で最近この少年が欲しがりそうな情報があっただろうかと頭の中のファイルを急いでひっくり返す。ここ数日は特になかったはずだ。じゃあ欲しい情報はなんだ? 色々と考えながらも手はリボンをほどき箱を開けていた。中には星やハートの形のチョコレートにチョコペンやスプレーチョコで飾り付けをした手作りチョコが綺麗に納められていた。少年探偵団の皆と作っている姿を想像する。きっと慣れない作業ながらも頑張って作ったのだろう。せっかくの手作りチョコだが自分の職務上、食べるのは憚られた。しかしコナン君の手作りチョコは貴重だ。何とか食べたい。食べたとしても情報を渡す事はできない。頭の中でグルグルと葛藤した。
    「とても美味しそうだし見た目が可愛いね。後で頂くね。でも、これを貰っても君の欲しい情報は今特にないんだよ。残念だったね」
    「え?何のこと?僕、ただこのチョコを食べてもらおうと思っただけだよ?」
    「え?」
     コナン君にキョトンとされてしまった。まさか、そんなはずは。コナン君が僕に他意もなく贈り物をしてくれるのか?
     ……どうやら本当に純粋なプレゼントらしい。じわじわとその事実を実感すると、僕は嬉しさのあまり食べるかどうかと悩んでいたのも忘れてチョコをパクリと口に放り込んだ。コナン君が自分の為に作ったチョコは格別に美味しかった。少しほろ苦い味もこれはきっとアクセントだ。喜びのあまり思わず食べながら笑ってしまった。
    「味はどうなの?」」
     コナン君にジト目で見られた。
    「僕にとって最高に美味しいチョコだよ。嬉しすぎて笑っちゃったんだ」
    「変なの」
     コナン君に味の心配をさせてしまったが美味しいというのは本心だった。笑ったのを誤魔化すためにコホンと咳払いを一つする。コナン君の前でそろそろにやけた顔を元に戻さなければ。
     今度のホワイトデーには疑った謝罪も込めてとびきりのお返しを作って食べてもらおう。そして「友チョコ」と言って渡してくれた時の表情に期待を持つ自分の気持をその時に伝えてみよう。そうこっそり決意を固めて、二つ目のこの世で最高のチョコを口に運んだ。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😭👏💕🍫🍫☺💗🙏🍫💖💖😍🍫🍫💖☺☺💖💖💖💖💖❤💖💘🍫☺
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works