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    キツキトウ

    描いたり、書いたりしてる人。
    「人外・異種恋愛・一般向け・アンリアル&ファンタジー・NL/BL/GL・R-18&G」等々。創作中心で活動し、「×」の関係も「+」の関係もかく。ジャンルもごちゃ。「描きたい欲・書きたい欲・作りたい欲」を消化しているだけ。

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    キツキトウ

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    2024/1/12
    「朝に炊き立てのご飯を食べる」

     布団に潜り、考えていたら何時の間にか眠りについていた。今が何時かも知らないままぼぅとしていたら、身体の底から生きる音が聞こえてきて。
     だから久しぶりにご飯を炊いてみた。そしておかずには昆布の佃煮と卵を選んだ。……明日は塩鮭を焼いてみようかな?

    ----------

    小説SS。

    #創作
    creation
    #小説
    novel
    ##Novel

    「朝に炊き立てのご飯を食べる」.
    .
     こつん――、こつん――、こつん。

     背後から、小さく乾いた音がする。
     ハッとして振り向くと、月だけが照らす暗い空から何かが落ちてくる。それはきらきらと光る何かで――。
     辺りが暗いのに、それがきらりと光るから。だからそれを見つける事が出来た。

     身を屈め、真黒な地面に点々と転がる粒を一つ摘まんでみた。それに温度はなく、けれど白く淡く光る粒は月の光にも等しく思えた。鉱物のように煌めき続けている。

    「……ああ、月から落ちてきているんだ。月が涙を流してる」

     自嘲で駆けていく息が白い。月の舟の下で、また一粒音がした。

     前に向きなおりそして俯く。濡れた瞳に溜まった粒がまた一つ落下してはさよならをしていく。
     足元の水面から離れると、雲間を照らした粒を握ってそっと橋から離れた。

     これが何なのかを考えたいから、今日はやめておこう。


              - 了 -


    ----------

    エブリスタ「三行から参加できる」用に新しく書いたもの。お題は「月夜の遭遇」。

    ※ポイピクの仕様上で、拡大するとなぜか題と本文が詰まって読みづらいので、出だしに点をうっています。特に本文とは関係が無いので気にしないでください。
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    DONEなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。七夕を楽しむ二人と、夏の風物詩たちを詰め込んだお話です。神頼みができない人にも人事を超えた願いがあるのは良いですね。
    >前作:昔の話
    https://poipiku.com/271957/11735878.html
    まとめ
    https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
    星渡 折からの長雨は梅雨を経て、尚も止まぬようであった。蒸し暑さが冷えて一安心、と思ったが、いよいよ寒いと慌てて質屋に冬布団を取り戻そうと人が押しかけたほどである。さては今年は凶作になりはすまいか、と一部が心配したのも無理からぬことだろう。てるてる坊主をいくつも吊るして、さながら大獄後のようだと背筋が凍るような狂歌が高札に掲げられたのは人心の荒廃を憂えずにはいられない。
     しかし夏至を越え、流石に日が伸びた後はいくらか空も笑顔を見せるようになった。夜が必ず明けるように、悩み苦しみというのはいつしか晴れるものだ。人の心はうつろいやすく、お役御免となったてるてる坊主を片付け、軒先に笹飾りを並べるなどする。揺らめく色とりどりの短冊に目を引かれ、福沢諭吉はついこの前までは同じ場所に菖蒲を飾っていたことを思い出した。つくづく時間が経つ早さは増水時の川の流れとは比べるまでもなく早い。寧ろ、歳を重ねるごとに勢いを増しているかのように感じられる。
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