だいなーぱろ(題名どうしよう) 体格的にも男と思われるその人を家に連れ帰ったのはいいもの、さてどうしようか。
警察は呼べないとなると、病院も難しいか。血だらけという単語で、病院も警察に連絡するだろうし。つらつらと考えながら、とりあえず血を抑えたり、汚れを拭いたりするのに必要だろうと、押し入れに詰め込んでいるバスタオルを俺は集めていた。ソファなんていうお洒落なものはないので、床に敷いた薄くなった布団のうえに男を寝かせた。しかし、寝かせたはずの男が、今、自分の背後に立っている。肩で息をしつつ、腹を抑えながらこちらを睨んでいた。
「何のつもりだ」
「え?なんのって」
「何を企んでるってことだよ」
「えェ……」
何も企んでない。ただ正常な判断を俺が出来なかっただけで。そうは言っても聞き入れてもらえなさそうで、相手はこちらを睨んだまま視線を外さないでいた。立っているのもやっとだろう。だんだんと顔色が悪くなっていくのが分かった。
「本当に何も企んでない。ただの、その、お節介というか」
「嘘つけ!奴らに報告するつもりだろ」
カチンときた。そこまで言われる筋合いはないだろう。