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    kima_myumo

    いやらしいものを置くため

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    kima_myumo

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    !腐要素あり!
    ヨミオナあり
    勢い書き、また書き直したいな( ◜◒◝ )

    ヨミのだーく化ヨミがダーク化の場合
     名の知れ渡ってきたころ、親から戻ってきて家系を継がないかという連絡が入る。借金を抱えることとなったヨミに原因はあるがヨミは家を追い出されている。
     ヨミが音楽を始めた理由としては「自分の生活に大きな刺激を与えてくれたミューモン、オナガの葬送曲を創りたい。このミューモンに見合う曲を創りたい」と思ったからであり、本職である親の元で学ぶことが出来ればそれは自分にとっての大きな糧となることは確かだという考えも過ぎる。
     しかし自分を一度捨てた(とヨミは感じている)親の元に戻り都合よく扱われるなど⋯⋯という気持ちもあるのだ。
     考えさせてほしい。そうヨミは答える。悩める日々の始まりであった。
     そんな時、出会った親の知り合いに今の活動について話される。「さすがあの家に産まれただけあって、音楽の天才だね」と言われ、ヨミの中で何かが崩れる。
     ──違う。ちがう、違うんだ。ボクは。
     考えは呟くようにヨミの口に出ていた。
     闇に侵食されるかのようにヨミの髪は黒く染まる。一度閉じられた目が開かれれば、本来白であるはずの場所も黒く濁っていた。
     まさに黒色の彼岸花である。
    「ボクは⋯⋯あの家のために歌っているんじゃない⋯⋯ッ!!」
     ぶわりと赤黒い霧が辺りを包む。その霧をまともに吸い込んだ目の前のミューモンは酷く咳き込み、口から彼岸花を咲かせた。
    「ッ⋯⋯!? がはっ、げほッ!!」
     原理は不明であるがそれはぼとりと地面に落ちる。異様な出来事に尻餅をつき、ヨミを見上げた。
    「なに、これ⋯⋯ボクは何を⋯⋯ッ」
     ヨミ自身も、この出来事に動揺をしている様子であった。負の感情に包まれる感覚は確かにあったが、こんな異常な力を身につけているなど想像も出来ないだろう。
    「あ、あぁ⋯⋯どうしよう、こんな事」
     焦りと比例するように負の感情は増幅する。そしてまた、霧も濃く強いものとなっていった。
     周りに居るミューモンも咳き込みだす。その音がヨミをさらに焦らせる結果となった。
     本来であれば有毒の花である彼岸花だ。それを吐き出した目の前のミューモンは生きてはいるが、焦りで思考の回っていないヨミはこの霧で発生させた彼岸花で誰かを毒死させてしまうかもしれないという考えが固定される。
     ──離れないと、でもどこへ。どこへ行ってもミューモンは居る。どうしよう、どうしよう⋯⋯どうしよう!
     行く当てなど無いが、立ち止まっている事など出来ずフラフラと歩き出す。
    「どこ行こうとしてんの。待ち合わせにも遅れてさぁ、良い度胸してんじゃん。なぁ?」
    「オナガ、さん」
    「何その格好、イメチェン? ははっ、似合ってない」
     揶揄うように笑いながら、オナガはヨミに近づく。
     ──ダメだ、オナガさん。今、ボクに近づくとダメなんです。
    「ッ⋯⋯ケホ」
     オナガは俯き、口に手を当てる。──やっぱり、やってしまった。
     そう思い、オナガから距離を取ろうと一歩後ろに下がる。
    「オナガさんッ⋯⋯! ボクはいまッ」
    「あっは、なーんちゃって。ビビった?」
     オナガの手の中には何も無かった。オナガはヨミの霧の影響は無かったらしい。
    「心配しなくてもオレがヨミくんの出したモンにやられるわけないじゃん。でも、こんだけ被害出しちゃってさぁ⋯⋯ヨミくんにはお仕置きが必要かなぁ?」
     ヨミの頬がオナガの大きな右手に掴まれ、強制的に上を向かされる。
     サングラス越しの金色の目と合う。心の奥まで見据えるような、恐怖心のようなゾクゾクさせるような目がヨミの目と合う。そして、金色を持つ目が弧を描いた。
     距離が近づく。キスされる、ヨミはそう思った。そう思い、来る感覚にぎゅっと目を閉じた。
     が、次の瞬間。ヨミの耳にふっと息がかけられる。
    「うわぁぁぁぁあああアアアッ!!!!!??」
    「くっくっく⋯⋯あはははッ! マヌケ面!」
    「えっ、え⋯⋯えぇ⋯⋯」
     驚きの叫びと共にヨミの負の感情は一気に飛んでいってしまっていた。いつのまにか髪もいつも通りの鮮やかな赤色にもどっている。
    「ほら、元に戻れたんだしさっさと事務所行くよ」
     オナガの様子を見ているとまるでいつも通りだ。何事も無かったかのようで。
     でも耳の感覚はまだ残っていて。
    「⋯⋯そ、ですよね。まさかキスなんてするわけ⋯⋯でも、これはこれで⋯⋯」
     ボソボソと呟きながらオナガの隣をヨミは歩く。
    「ヨミくん」
     呼ばれた声に顔をあげると。
    「えッはい、なんッむ」
     微妙に空いた口に噛まれた感覚。
    「ちゃんと戻れたご褒美。思ったよりチョロいなって思ったけど⋯⋯あは、これでも面白い顔するじゃん」
     オナガはすぐに歩き出した。
     ヨミはしばらくその場でぽつりと立ち尽くしたままだった。
     
     

     
     
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