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    まみや

    @mamiyahinemosu

    好きなように書いた短めの話を載せてます。
    現在は主にDQ6(ハッ主)、たまにLAL。

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    まみや

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    DQ6、ハッ主。ED後の話。自分の部屋を作ったハの所に遊びに行く主の話。

    ##6(ハッ主)
    #ハッ主
    masterOfTheHack

    一人部屋 ハッサンが、いつになく嬉しそうな顔をしている。

    「何かいいことでもあったの?」
     そう聞くと、よくぞ聞いてくれた、とでも言わんばかりにハッサンは何度も頷く。
    「へへ、実はよ、自分の部屋作ったんだ」
     見にくるか、レック、と、これはもう、絶対見にきてほしいんだろうなと察しのつく満面の笑みで言われて、オレはおもわず笑ってしまった。
     オレたちのデートはいつも、サンマリーノの桟橋で落ちあって、どこか別の場所に移動してからってのがお決まりだけど。
    「うん、行く行く! でもそれなら手土産でも持ってこればよかったな。お邪魔するなんて思ってなかったから」
    「ああ、そんなの気にすんなよ。長居するつもりはねえし、ちょっと見せてえだけだから」
     じゃあ行くか、と意気揚々と歩き出したハッサンに置いていかれないように、こちらも慌てて歩き出す。
     自分の部屋がさ、欲しかったんだよ。一人になりてえ時ってあるだろ? あと、親父とおふくろにいびきがうるせえって文句言われてよ。それで親父が、「自分の部屋が欲しいんなら自分で作れ、寝室なら改造しても構わねえ」って言うから、それならいっちょやるかと思って。
     説明を聞きながら歩いているうちにハッサンの家に辿り着き、入れよ、と促されて、家に入る。
    「ん? おお、レックさんじゃねえか!」
    「あらあら、レックさん、いらっしゃい! なんだい、今日は出かけるんじゃないのかい、ハッサン」
     オレを見て少し驚いたように声をかけてくるハッサンのご両親に頭を下げ、お邪魔します、と言うと、ハッサンが少し照れたような声を上げた。
    「いや、ちょっと、レックに部屋見せようかと思っただけだ! またすぐ出かけるから」
     ほれ、あっちだぜ、とハッサンが指をさす方向を見れば、確かにそこには、見慣れない部屋がある。
     促され、扉を開けて入ってみると、部屋自体はかなり小さいものの、ベッドと机と椅子、棚、チェスト、といった家具類と、仕事道具や服といったハッサンの持ち物が置かれていた。
     ハッサンの体格からするとかなりこぢんまりとしているけど、落ち着くいい部屋だ。元々あった家の中に無理やり作ったと思えば上出来だろう。
    「この部屋、作ったのか? 全部」
    「ん? ああ、一応な。でも、急いで作ったから、ちょっと作りが甘えんだけどよ…端っこの方とか」
    「え、そう? 全然わかんない。いい部屋じゃん」
     ハッサンは元々、上の世界で小屋をあっという間に建てたくらいの腕前の持ち主だったんだから、これくらい、普通に作れるんだろうけど。
    「…すごいな、ハッサンは。オレなんかまだまだ、王子様として振る舞うだけでも結構難しいのにさ。こんなんじゃ王様になるのはいつになるか」
    「いや、別に、これくらいは……それに、城の建て替えってなるとかなり難しいからよ。前、ああは言ったけど、オレもまだまだだ」
     まあ、急がずにゆっくり即位してくれよ、と言って、ハッサンは笑って部屋を出て行った。ちょっと飲むものでも取ってくるな、と言いながら。
     ひとりで部屋に残されたオレは、ふう、とひとつため息をついて、目の前のベッドに腰を下ろした。
     ハッサンがでかいからか、ベッドもでかい。他の何よりもこの部屋の面積を占拠している。
     そうだよな、ハッサン、旅してた時、たまに宿屋のベッドから足がはみ出してたもんな。
     それを思い出して少し笑って、ハッサンのベッドってどれくらいのサイズなんだろう、と気になって、何気なくベッドに横になってみたら。
     ベッドや枕から、ハッサンのにおいがして。
    「っ……、あ………!?」
     ハッサンと距離が近い時にするにおいが、……オレに、抱かれてる時の記憶を呼び起こさせて、オレの顔にぶわ、と一気に血が上った。
     腹の奥がきゅ、と疼く。おもわず両手で自分の体を抱いて、それで、ベッドのにおいをかぐと、なんだか本当にハッサンに抱きしめられてるみたいな感じがして。
    「……………っ、っ…!」
     ヤバい、本当に勃……!
    「ごめんなレック、お待たせ!」
     バタン、と扉が開く音がして、ハッサンがトレーにコップを乗せてやってきた。本当に飲み物を持ってきてくれたらしい。
     それを机に置いて、ハッサンがこちらに近づいてくる。
    「お、なんだよレック、ベッドに寝てんのか? いいだろ、オレに合うサイズのベッドってなかなかなくてよ、頑張って結構寝心地よく作れ……」
     そこまでで言葉が途切れた。オレが傍らに立つハッサンを見上げると、ハッサンは赤い、険しい顔でオレを見下ろしている。
    「……レック、お前、まさか」
    「……………どうしよハッサン、勃った…」
     だって、こんな、ハッサンのにおいがするベッドなんて寝たことない、とオレが泣きそうになりながら言うと、ハッサンは唸った。
     そして、それはもう物凄く悔しそうに、「クソッ、離れにするか防音効果がすげえ部屋にすりゃよかったぜ……」と言ってから、寝ているオレに覆い被さり、勢いよくキスをしてきたのだった。
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