君を忘れないが、お互いに忘れてしまおう。そして、笑って別れよう。我らの友情の平和のために。それが不誠「誕生日おめでとう。」
そう言ってアオギリが渡してきた黄色いバラのブーケ。
「なんだ?」
そう言うと、アオギリの後ろからチームの研究員の他のメンバーが顔を出してくる。
「マツブサくんの誕生花のブーケよ!!」
「……高かっただろう。」
「気にしないで。いつもマツブサくん頑張ってるんだから。」
「いや、その……ありがとう。」
そんな会話の後に、その花は誰も使ってない花瓶に入れてなんとなくデスクの上に飾って、枯れていくのを眺めていた。
ちゃんと毎日水を換えながら多分チームの中で私と一番会話をしているというところで、渡す担当だったんだろうと思っていた。が、同じチームの仲間が歯磨きついでに横から
「それ、アオギリくんがね言い出したのよ。誕生日祝ってやりたいって。」
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