朝チュン即嫉妬心に狂う趙雲さんの話朝日に照らされてすうすうと眠る陸遜を、趙雲はただ眺めていた。陽の光に反射してキラキラ光る陸遜の髪を手慰みに弄りながら趙雲は微笑み、しかしすぐにその瞳は陰ってしまう。
久々に会って楽しく語り合い、肌を重ね、こうして共に朝を迎えることができた。厳しい乱世の中、陸遜と至福の時を共有できた奇跡に、趙雲の胸は喜びに溢れている。が、飲み込みきれない何かもそこには確かにあった。
果たして自分は、いつまで陸遜の恋人で在り続けられるのだろうか。
こうして会えば、愛し合える。笑顔で迎えてくれる。けれど何度口づけを交わしたところで、この言いようもない不安は消えるどころかますます大きくなっていくのだ。
陸遜の髪をいじっていた趙雲の心が一瞬ずきりと痛み、陸遜の髪を強く引っ張ってしまう。すると、うん、と声を上げて陸遜の瞳がゆっくりと開いた。
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