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    Chigiri_idv

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    Chigiri_idv

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    ローションガーゼ予定地(仮)
    ホワイト君が性的すぎて何とかしてハス占に組み込みたかったと証言しており。
    とりあえずいつも通り導入のみ尻叩きで公開。

    新衣装でのお戯れ(ハス占)墨を流した様な闇が部屋の中に満ちていた。
    人成らざるモノ、人を辞めたモノどもの集うハンター達の居館においても、旧き神が棲家とするこの部屋はいっとう深く鈍い昏闇が澱み集っている様な気がした。

    かつて窓であった場所は、今は丁寧に板が打ちつけられていた。
    「……いつまで拗ねておる」
    明かり取りとしての機能を奪われた窓辺で、紅茶をちびちびと啜っていた客人は部屋の主に呼びかけられて顔をあげる。
    サイドだけ編まれた真珠色の髪に、手触りの良い上等な薄絹の目隠し布。
    身に纏う長衣も同様に柔らかな絹織物で作られており、豊かなドレープがテーブルに置かれたランプの灯りに照らされて膝元に影を落としていた。
    ただし。
    黄衣の王の言葉通り、折角それらの優美な純白の装束を着せられたイライ・クラークは唇をツンと尖らせて……拗ねていた。
    「その様な顔をしていては、新しい装束が台無しではないか」
    「だって、」
    問いはするものの、その他愛ない怒りの理由を識る王はクツクツと低く嗤う。
    触手の一本で紅茶のおかわりを注いでやりながら、王にとっては少々窮屈な椅子の上でのそりと脚を組み換えながら愛し仔の言葉を待つ。
    やがて、
    「……今度こそハスター様と一緒がよかったです」
    ぽつりと溢されたイライの言葉のいじらしさに、黄衣の王は深淵の奥底で一層笑みを深くした。
      


    荘園の主からは時折、まるで着せ替え人形遊びの様に目新しい衣装が贈られてくる。
    それは誰もが良く知る昔話の装束であったり、異邦の地に伝わる民族衣装であったり。
    或いは、未だこの世に出ていない筈の銀幕の俳優を模した衣装が配される事もあるが、それを知るは一部の神格のみである。

    そして、イライは元より占い師である。
    荘園の主の人形遊びにおいて、神秘的な役柄が必要となった時には、祭司と共に何かと配役を押しつけられがちな立場にある。
    一方、黄衣の王は黄衣の王である。
    個として独立した神である以上、最低でも同位の神格か、或いは当人以外の名状しがたき……ともあれ、そう易々と別の役割を名乗る事は許されない。



    つまり、折角新しい衣装が貰えるならば今度こそ黄衣の王とお揃いの御芝居に出たかった、と。
    子供じみた我儘の自覚はあるようだが、本人にとっては大問題のようで。
    「仕方があるまい、我に相応しい物語などそうそう在るものか」
    おいで、と誘えば、カップを置いて素直にトコトコと対面に座す王の元にまで歩み寄って来る。
    王が組んでいた脚を解いて開けば、愛し仔はまるで慣れた動作でよじ登って、人間でいう膝の辺りにその小さなお尻を落ち着けた。
    機嫌を直せとばかりにワシャワシャと髪を撫でてやれば、愛し仔は小さく悲鳴とも歓声ともつかない声をあげる。
    「地毛か」
    「地毛です」
    衣服を着替えるだけで、髪の色から長さまで変化するのであるから、荘園の主の着せかえ趣味も大したものだ。
    頬の横で編み込まれた髪を摘み上げて観察していると、愛し仔は擽ったそうに笑った。
    「ふふっ……それ、相棒と一緒に練習したんです」
    「ほう……」
    そういえば身支度にはあまり器用な性質では無かったな、と頷きながら王は視線を下に滑らせ、ぴしりと凍りつく。



    ――普段よりも大胆に装束の合わせが開かれ、繊細な金細工で飾られた胸元からは、二つの愛らしい桜色の飾りが秘される事なく頭を覗かせていた。



    「…………」
    ハスター様?と掛けられる呼び声を一度無視して天を仰ぐ。
    視線を戻すと、身じろぎした拍子に肩から滑り落ちた薄絹のストールによって、ぷっくりと尖った両の小さな果実が邪悪なる視線から遠ざけられ……
    「……透けておるでは無いか」
    「はい?」
    赫い爪で裂かぬ様に細心の注意を払って端を抓み上げれば、滑やかな紗絹の織物は、向こう側の景色をうっすらと透かし視る事が出来た。
    これで一体何が護れると云うのか。
    「あっ、そうなんです!このストールや腰巻き、とても柔らかくて手触りの良い布なんです!!すべすべしていて気持ちが良くて……!!」
    昏闇に沈む室内で、まるでそこだけが光に包まれるかの如く、イライはニコニコと無邪気な笑みを浮かべている。
    これも、こちらも、と不用心に襟元や裾を引っ張る度に、先程からチラチラと覗く突起や白く眩しい大腿部が露わになる。
    今更に気付いた事だが此奴の此度の衣装、丈が短いというか、露出が多すぎ……否、
    「……待て、そもそも……お主何やら縮んでおらぬか!?」
    「お気づきになりましたか!」
    両脇に赫い御手を差し入れ、愛し仔の躰を持ち上げた所で王はついに堪え切れずに驚嘆の声を漏らした。

    邪神はヒトの仔の年齢に明るくは無いが、流石に試合でも私生活でも頻繁に持ち運んでいる器の目方が減っている事くらいには気がつく。
    猫の仔よろしく持ち上げられているその手足はいつもよりも細く頼りない。
    「今回は記憶喪失の少年という設定です!」
    何故か得意げな顔をしている本人曰く、実際に十代の中頃まではこれくらいの身丈だった気がする、と。
    重ねてにはなるが、衣服を着替えるだけで年齢まで操作できるとは荘園の主の着せかえ趣味はどうかしている。



    思わず溜息を吐きながら膝の上に戻すと、少年の痩躯は王の腕の中にすっぽりと収まった。
    ついでにぱっかりと開いた服の裾を直しておく。
    (確かに愛らしくはあるが、それはそれとして……)
    こうも未成熟な肉体とは。
    どうにも危機感やら警戒心やらも何処かに捨てて来てしまっている様であるし、無い筈の心の隅で心配になる。
    確かにいっそ、当人の言っていた通りに己も同じ舞台に立ち、傍らで目を光らせていた方が良かったのでは無いか?
    とりとめなく詮無き事を考える王の膝の上で、少年はもぞとお尻を動かした。
    「……ハスター様」
    「ム、」
    黄衣の王が見下ろせば、少年は銀糸で刺繍の施された目隠し布を指先で引き下げ、
    「その、この身体で……お試しになりませんか……?」
    蒼氷の瞳を期待に潤ませ、上目遣いで此方を見上げていた。
    気恥ずかしさから頬を薔薇色に染め、口許には好奇心を抑えられぬ悪戯な笑みを浮かべている。
    嗚呼、成程。
    「……興味はある、か」
    王だけでなく、どちらかと言えばイライ本人の方が好奇心を隠せないようだ。
    本人の認識としては少し若返り、未だ王を識らぬ身体へ戻ったという所なのだろう。
    小柄な身体を腕の中で抱え直すと、少年はクスクスと笑い声を上げた。
    「然し、機能は備えて居るのだろうな?」
    「如何でしょう?流石に精通は迎えている筈ですが」
    「……途中で泣き出そうとも知らぬぞ」
    「何を今更……んッ、」
    大きく開いた胸元から赫い御手を滑り込ませ、薄い腹へと指先を這わせれば、愛し仔は矮躯を期待に震わせ、待ちきれないとばかりにコクリと喉を鳴らした。
    これ以上焦らしては酷というものだ。
    「……せいぜい愉しませて貰うとしよう」
    王は白い少年を抱きかかえたまま腰を上げると、ぐじゅりと悍しい水音を這わせながら、寝台へ向けて歩み始めた。




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