学会から帰る途中、トランクスから連絡をもらう。
何かあったのだろうか?心配そうな声が聞こえ待ち合わせの公園に寄ることになる。
ベンチに座っていたトランクスは学生服のまま、僕の気配に振り向いた。
「トランクスから連絡くれるなんて、もしかして悟天と喧嘩でもしたかい?」
「悟飯さん、悟天がここ3日学校に来ていないんですが心当たりないですか?」
キャンプのあとからだと、風邪でも引いたかな?
「さあ、風邪でも引いたかな?」
「ならいいんです。」
「学校にはいつも行ってた?」
「え?はい。」
「ん?」
「言っていいのかな、最近は特に荒れていたから。」
荒れている、彼女をってことかな?
「あまりハメを外さないように言ってほしいな。」
「悟飯さん、あの。オレはいろいろ心配で。」
トランクスにも心配をかけているみたいだし、
「伝えておくよ、いつも気にかけてくれてありがとう。これからも、悟天のところよろしく。」
トランクスとだったら、僕より本音で話ができるんじゃないかと思う、兄弟よりはいいはずだから。
別れてから実家に行くと連絡を入れて、そのまま飛び立つ。
家に帰ってきて、直ぐに悟天の部屋へと向かう。
「いない?」
母さんに事情を聞かないとと思い部屋を出ると
「悟天ちゃんかと思ったぞ。悟飯ちゃんだったか。」
「悟天、帰ってきてないんですか?」
「何言ってるだ、キャンプの日から帰ってねぇだよ。そっちにいるんかと思ったべ。」
それにしては、母さんの言い方に疑問も出てくる。
「普段は、家に帰ってくることって。あるんですか?」
大きく目が開く、驚いた目
「戻らねぇ日は、兄ちゃんところに泊まるからって、今まで違っただか?」
「それは、」
そうだとは言えない。
彼女のところに行っていたんだろうって、母さんに言えるわけがない。
「父さんは?」
「修行でねぇのか?」
父さん頼みもダメか。
僕だけで悟天の気配を感じることができるのだろうか?僕だけで探せるのだろうか。
俺がいなくなればって思って、まだ4日目。
何も食べずに、腹が減っている。
それに、雨にあたったせいか熱っぽく体調も悪い。
「俺がいなくても。兄ちゃんは気に止めない。どこか、知らないところに行こう。遠くに行って。」
立つも熱があるみたいでフラフラ目の前もぐるぐる回る、数歩歩いて草むらに座り込んだ。
「さよなら兄ちゃん。」
世界が暗くなっていった。