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    pagupagu14

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    pagupagu14

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    永遠の春/キスディノ(🍺🍕)
    キースごめんね。謝っときます。ネタが降ってきたから…ディノがごつサブの影響でキースのことだけ忘れてしまう話です

    #キスディノ
    kissdino

    永遠の春 キスディノ


     長かったあの悪夢も終わったと思っていたのに、神様というのは時に残酷でまたオレにとっては悪夢のように思える日々が幕を開けた。
    オレはその日、会議でパトロールに参加できておらずそんな俺の元にやってきた情報はディノがサブスタンスとの戦闘で倒れたということ。血の気が引く思いがしながら走るとオレの前にはブラッドが立ちふさがった。
    「おい、ブラッドディノは!?」
    「無事だ。何も問題はない、だがキース。お前はディノに会うな」
    「はあ?何でだよ…!それもメンターリーダー命令か?」
    「………」
    押し黙るブラッドを無理矢理引きはがし、ディノがいるらしい医務室へと足を踏みいれる。ベッドにはディノが横になっていて、近くにいるジュニアやフェイスと話していた。思ったより元気そうな様子にほっと胸を撫でおろす。
    「ディノ」
    声を漏らすとオレの方を向き、そしてディノは不思議そうな表情を浮かべた。
    「ディノ…?」
    「あ、ええっと…?」
    不安そうな顔をして、視線を彷徨わせた後オレの後ろの方を見てぱっと表情を明るくさせる。
    「ブラッド!あの、えっと……」
    「ディノ、元気そうで何よりだ。身体に異常はないか?」
    「ああ!大丈夫…なんだけど」
    そう言ってディノはチラリとオレに視線を投げる。
    やめてくれ。そんな目で、怯えたような目で、何も知らないような顔でオレのことを見ないでくれ。頼むから。
    「…ええっと、ごめん。もしかして俺たちどこかで会ったりしてたのか?――君は、誰だ?」
    嘘なら嘘と言って欲しい。
    こんな現実、覚めるなら早くに覚めてほしい。
    「あ、な、なんだよ…冗談も嘘も、やめてくれ、よ……ディノ…」
    こいつが誰よりも嘘を嫌うことは知っているし人を傷つけるような嘘を吐かないことを知っている。
    「……?ごめん、本当に、分からないんだ」
    「……くそっ」
    医務室を走り、屋上へと向かう。
    悪夢であればどんなにいいことか。それなのに嫌というほど腹の痛みが現実だと教えてくる。
    「……ディノ」
    後から、オレを追ってきたブラッドが教えてくれたことによるとディノはオレのことだけをきれいさっぱりと忘れ去ってしまっているらしい。とんだ悪夢だ。
    ブラッドはオレがディノに会わないようにすることもできる、と珍しく気を利かせたがオレはそれを断るにした。どれだけ辛くとも、ディノがそこにいるのなら前よりはマシではないかと時間がそう、思わせてくれたのだから。
    ***
     「オレはキース。キース・マックスだ。お前の友人だよ」
    「…ブラッドも言ってたんだけど、それ…本当?」
    「ああ、まあ思い出せとは無理には言わない。だから、オレと友達になってくれないかディノ」
    「…嫌だなんて言わないよ。ちょっと動揺してるだけ、なんか…俺じゃない俺がいるような気がして。でも、うん…よろしく、キース」
    「ああ」
    この体温が、ぬくもりが、昨日までは傍にあったものが嘘であると教えられているようだった。
    ***
     あれから数日後、ディノが記憶を取り戻す気配がない。ただ、あの時のオレと仲良くなろうとしたディノの気持ちを追体験しているようでそれはそれで楽しいものだ、とポジティブに考えているオレがいた。
    「クソッ…うぜえな…」
    今はイクリプスとの交戦中。思いの外多い敵の数にてこずってしまうオレ達。
    ディノやフェイス、ジュニアも苦戦しているようで手助けにいけそうもない。ガレキを能力で運び相手に投げつける。目くらましをした後に能力で敵を地面に押し付けていく。
    (早く、あいつらのとこに…!)
    そう、よそ見したのが悪かったのか。また敵に囲まれしまう。
    「クソ、が――」
    そう舌打ちが出てしまうオレに届いた声は久々に聞いたディノの必死にオレを呼ぶ声だった。
    「キース!」
    「ディノ――」
    本物のヒーローのように(本当にヒーローだが)ディノはオレの前に立ちはだかるとその柔軟な身のこなしで、バッタバッタと敵をなぎ倒していく。
    「大丈夫か?相棒」
    にひ、と変わらない笑みをオレに浮かべるディノに涙が滲んでしまう。
    「な、お前――」
    「話は後でだ!まだまだいけるだろ?キース」
    「っ……ああ!」
    背中越しにディノの体温が伝わる。それが嬉しくて、嬉しくて、つい昂ってやりすぎてしまったような…そんな気さえしてしまった。
    ***
    「ディノ、お前――もしかして。ああ、いや、質問する」
    「質問?いいけど…」
    もしかしてオレのことを思い出したのか?と言いだそうとした口を止めオレはディノじゃないと分からないであろう質問をする。
    オレが初めてディノに作ってやった料理の事。
    オレがディノにつけているニックネームは何か。
    オレの『ハッピーワールドヒーロー』のアカウント名は。
    なんてことを。
    ディノはスラスラと答えてしまって本当に思い出したことに嬉しくなって、人前だと思うのに抱き着いてしまった。
    「おせぇよ……バカ…」
    「あはは…うん、ごめん…って言って謝っても許してもらえるようなことじゃないと思うけど……」
    「いい…別に、思い出してくれたんなら…それで、それだけでオレは――」
    ズズ、と鼻を啜る音が聞こえたのかディノは軽く笑って俺の頭を撫でた。
    「うん、待たせるのは二回目だな。ごめん、待っててくれて」
    「…ああ。まあ、あれだ…悪いって思うなら今度オフが重なった日にオレに付き合ってくれ」
    「ああ!…楽しみだなあ」
    「…はは、そう…だな」
    心底楽しそうな声、それが本当に現実が俺に『春』が戻ってきたのだと思わせられる。
    ああ、好きだ。
    きっとお前が、ディノがいる限りオレの世界には色が宿るしオレの世界はきっと永遠に『春』なのだ。
    -Fin-
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    related works

    pagupagu14

    FUJOSHI SAW #キスディノ版ワンドロライ報告会
    @KD_1drwr
    【煙草】で書かせていただきました!
    ディノの喫煙者描写注意です!
    煙草 キスディノ
     「おわ、驚いた…」
    「あ、キース。お疲れ様!」
    「お、おお…おつかれ…」
    喫煙所に入ったキースはいると思っていなかった人物、ディノがいたことに驚き目をぱちくりとさせた。ディノはスマホを弄りつつ煙草を吸う手を止めずにいてそれがまたキースを驚かせた。
    「お前が煙草吸うなんて知らなかったな」
    「はは、本当はキースにだけは知られたくなかったんだけどな」
    「…どういうことだ?」
    「ええっと、白状するとさ。俺って四年のブランクがあるだろ?記憶も、他にもさ…ブラッドもそうだけど特にキースは俺の知らないところがたくさん出来てて煙草もそうだし、お酒だって、他にも…だから近づきたいと思って始めたーー呆れるか?」
    照れたように笑うディノにキースは何も言えなくなってしまう。そういえばディノの吸ってる銘柄は自分のと同じような気がするし、それが自分のため…いや、せいだというのは酷く落ち着かなく嬉しくなってしまうのだった。
    「…呆れねえし、嫌でもねぇ……むしろ」
    嬉しいという言葉は言わずともわかっているようでニコニコとディノは笑った。
    「むしろ、なんだ?」
    「分かってんだろ…」
    「でもキースの 1204

    pagupagu14

    DONE四年分のラブレター/キスディノ(🍺🍕】
    https://twitter.com/pagupagu14/status/1373273751844843522?s=21の続きです。
    #ディノ・アルバーニ生誕祭2021
    #ディノ・アルバーニ誕生祭2021
    四年分のラブレター キスディノ
     「『桜の木の下には死体が眠っている』」
    「は?なんだそりゃ」
    「ジャパンで言われている言葉だ。だから桜は見事に咲くらしい」
    「へぇ…おかしなこと考える人間もいるもんだな」
    「でも、なんか怖くないか?それって」
    「怖いとか言う柄かよ、お前が」
    「キースひどい!」
    「ふっ…まあ、そうだな。ゾンビが出てきたりでもしたらたまったものではないからな」
    「ブラッドまで…」
    「まあ、そうなった時は守ってやるから安心しろ。ディノ」
    「ブラッド、てめぇ…」
    「なんだキース、言いたいことがあるなら言えばいい」
    「なんでもねぇよ〜」
    ***
    なんて、話をしたのはいつのことだっただろうか。桜が咲きだすといつもディノは花見をしに行こうと言ってじゃあ時期も近いのだからといつもディノの誕生日は花見を行くことが俺たちの間で恒例となっていた。
    それから、ディノが死んだと知らされ桜を見るたびブラッドのあの言葉が思い返されてならなかった。
    桜の木の下に死体が眠っているというのなら、こんなに同じような色の花を咲かせるのだからディノが下に埋まってやしないかと良いに任せて掘り起こそうとしてブ 1628

    pagupagu14

    DONE居ていいと、言ってくれる人。 キスディノ(🍺🍕)
    ワンピのアーロン戦の地味なパロ。キースvsシリウスです。前後は特に考えてません
    居ていいと、言ってくれる人。 キスディノ

     「ここは…」
    辛うじての生活用品はあるが質素すぎる人が暮らしていたことなど思わせない部屋にキースが声を漏らすと目の前のこの世のものとは思えないほど儚げで人間離れした男は口元に弧を描いた。
    「ああ、ここはディノの部屋だよ。かつて、彼が起きて寝るを繰り返していた部屋」
    「な!」
    淡々と言われた事実にキースは呆然としてしまう。だって、キースの思い描くディノと結びつかないほど何もないのだ。ベッドと冷蔵庫とランプ、着替えが入っているのだろうクローゼット、そのような生活必需品以外何もない。信じられない、と言うように口を開けたままのキースにシリウスは笑みを返した。
    「本当に残念でならないな。ディノは良い働きをしてくれたーー良い、【道具】だったのに」
    「……ーーは?」
    ドスの効いた声がキースの口から漏れ出た。それと同時にミシミシと家具が、壁が床が音を立て壊れていく。
    「…驚いたな、君にそんな力があったなんて」
    「…何て言った?」
    「うん?」
    「【道具】、だと…?」
    洗脳されていたとは言えディノが仲間がそんな風に思われるのはキースには耐えられなかった。ま 1498

    pagupagu14

    DONE #キスディノ版ワンドロライ報告会
    @KD_1drwr
    お花見(桜)/誕生日 で書きました!
    ※ブラオスのブラッドとキースが会話するシーンがあります
    Will you marry me ? キスディノ


    誕生日に結婚うんぬんかんぬんの話書いてしまうのが私の性癖というか好きなシチュエーションだよなって書きながら気づきを得ました。
    Will you marry me  キスディノ

     (楽しそうだなぁ…)
    安っぽい缶ビールを飲みながらキースの口元は弧を描いていた。
    今日はディノの誕生日、最初はジュニアの提案でサプライズで祝おうかなんて案も出ていたのだがそれを下げさせたのはキースだった。ディノはサプライズをするのは好きだがされるのは苦手とする人間だった。それこそ上手に隠し通せたのなら問題はないのだがジュニアやキースと言ったメンツがいるなら上手く隠すことは不可能で、それで変に避けられてディノが傷つくことが目に見えていた。だからこそサプライズをやめ、ディノにどんな誕生日パーティがいいのか聞くことにしたのだった。するとディノは「お花見パーティーがしたい!」なんて言うものだから今日がディノの髪と同じような薄ピンク色をした花びらを散らせる木の下、集めるものだけ集まってパーティーを行なっている。ディノが好きなピザと少しのサイドメニューと共に。視線の先にいるディノは多くの仲間たちに囲まれて楽しそうに見えた。
    「そばに行かなくていいのか」
    「…ブラッド」
    キースの横に座り同じようにビールを飲む姿を似合わない、と思いつつキースは少 2200

    pagupagu14

    DONEHERO/キスディノ(🍺🍕)
    あんまキスディノ要素ないけどキスディノオタクが書いてるのでキスディノです。ワンピースの映画ストロングワールドの地味なパロ。ディノを助けに行くキースの話です。
    キスディノにおいてルフィはキースでナミはディノやと思ってる節ある。結構関係性は反対するけどね
    書きたい所を書きたかったシリーズなので突然始まって突然終わる。
    HERO キスディノ
     ガッ、ゴスッと蹴る音と共に桜色の髪が揺れ床に転がされた。けれど空色の瞳は諦めなど微塵も感じさせない色をさせ敵を睨みつけていた。
    「…あの子達を解放しろ」
    「ま〜だそんなこと言ってんのか?自分と似たような能力を植え付けられたからって親近感でも湧いてんのかぁ?それで巻き込まれてこんな目に遭ってるなんて世話ねぇよなぁ」
    下品に笑う男たち。ディノは歯軋りをするしかなかった。自分と同じような動物化のイクリプスを幼いながらに植え付けられた子供たち。自分の環境がいかに運が良かったかを知り、人身売買されそうになっている子供たちを放ってなどおけなかった。ヒーローとしても、ディノ・アルバーニ個人としても。しかし色々と誤算が重なり、サブスタンス能力を使えないようにする枷を嵌められ今はいたぶられることしかできなかった。
    頭の片隅で考えるのは子供達のことと、自分の隠した言葉を親友は、相棒は聞いてくれただろうかという不安ばかりだった。
    (いいや、信じよう。だって、あいつは…キースはーー)
    と、突然建物の入り口…扉が前兆などなくへこみ出す。
    ベコ、ベコ、ベコベコッ!
    そんな不吉な音を立て次に 1781