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    ゆうりん

    FF7のザクレノ、他にも色々。

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    ゆうりん

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    【セブンスヘブン】

    バンドパロのようなザクレノ。
    出てきませんがルードとティファもバンドメンバーです。
    テキスト投稿お試し。

    #FF7
    #ザックス
    sachs.
    #レノ
    leino
    #ザクレノ

    サポートメンバーとして活動していたレノのベース演奏に惹かれたザックスに「一緒にバンド組もうぜ!」と誘われ、最初は断っていたものの、レノがサポート参加するライヴ全てに通い詰めて終演後には必ず出待ちしてライヴの感想を述べてから、バンド勧誘をしてくるザックスに根負けしたレノはバンド結成に承諾して今に至る。
    メンバーをあと2人募って4人編成のバンドが結成された。

    『セブンスヘブン』メンバー
    ボーカル&ギター担当ザックス
    ボーカル&コーラス&ベース担当レノ
    ドラム担当ルード
    キーボード&コーラス担当ティファ


    ~~~~~~~~~~~


    バンド結成してライヴ演奏の実力を認められて、定期的に開催できるようになってきた頃。曲作りのためにザックスの家に来ていたレノにテンション高めなザックスが声を掛ける。

    「俺のアーティスト名、イイの思いついた!」
    「…一応、訊いてやるぞ、と。」

    なんとなく嫌な予感がしたが、訊かないと面倒くさい事になるのも分かりきっていたので、溜息を吐いて先を促した。

    「アーティスト名は…『ZACK69(シックスナイン)』だ!かっこいいだろ?」

    そう来たか~!レノは片手で顔を覆って天を仰いだ。

    「ザックス…お前、意味を分かってんのか、と。」
    「え?ロックって意味だよな?」
    「あ~…お前はそのまま無垢でいてくれ…。」

    ザックスの純真無垢過ぎるところに安堵したような、はたまた拍子抜けしたような。レノはとても複雑な気持ちになっていた。

    「何だよ~!気になるじゃん!教えてくれよ~!」

    ザックスの叫びも虚しく、レノは自慢のスピードで脱兎の如く逃げていった。
    そう。レノが嫌がって公言していないが、ザックスに絆される形で2人は交際に発展していた。


    ~~~数日後~~~


    ライヴの打ち合わせのためにレノの家に来ていたザックスが、おもむろに声を上げる。

    「レノぉ~!やっと分かったぜ!」
    「はあ?何がだよ?」

    数日前のザックスとのやり取りをすっかり忘れてしまっているレノが怪訝そうにザックスを見据える。心なしかザックスの頬が緩んでいるように見えるのは気のせいであってほしいと、レノは思った。

    「シックスナイン!ヤろう。レノ!」
    「ザックス、てめっ…調べたのかよ!?」
    「そりゃあ、あのままだったら気になりすぎて夜も眠れなくなりそうだったしさぁ。…なぁ、レノ…シよう?」

    レノが耳が弱いと知っているザックスは、レノの右耳に唇を寄せると普段のザックスからは全く想像できないほどの、低く艶めかしい声で誘い文句を囁く。レノの肩がビクッと揺れた。

    「んっ…!やめろ、耳元で喋んなっ…!」
    「でも、レノは俺のこんな声も好きで、弱いよな?」
    「うっ…汚ぇぞ、ザックス…。」
    「ひどいなぁ。お互いさまじゃん。レノだって俺を誘ってくる時、エロい声で誘ってんのに。」

    図星を指され、言い返す言葉が出てこず苦虫を嚙み潰したような顔をして、せめてもの抵抗でザックスを睨み付けた。こんな陳腐な抵抗は無意味でしかなくて、ザックスを煽って逆効果になってしまうことも分かりきっているのに、レノのプライドが無抵抗でいるのを許さなかった。

    「おいっ!こら!離せよ!」
    「相変わらず軽すぎ。ちゃんと食ってんの?やっぱ一緒に住んで俺が飯作ってやるしかないな!」
    「余計な世話だ!あぁ、もう…明日のライヴ、声出なかったら許さねぇからなっ…。」

    肩に軽々担がれる屈辱を受けてザックスの背中をバシバシ叩いて抗議するが、ザックスに全く通用せず、軽やかな足取りで寝室前に辿り着くとレノは諦めたように項垂れ小さく溜息を吐いた。

    (マジでやらされるのかよ…。明日はティファに昼飯とデザート奢ってコーラス交代の交渉ほぼ確定だな…。)

    そこまで決めてレノは抗議も抵抗も止める。
    もうどうにでもなってしまえ。むしろザックスの方をグズグズに蕩けさせてやろうと、レノは声を出さずに、ほくそ笑んだ。
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    ゆうりん

    DONE春のザクレノ現パロの続きです。
    レノは桜の精。ザックスは大学1年生。
    【桜が散る頃には】



     桜の花びらは地面に全て舞い散り、若葉が新緑に変わる頃。
     葉桜の並木道に変わってしまった光景にザックスは呆然と葉桜を見上げる。
     何度呼びかけても、並木道を探し回っても赤い髪の青年レノは姿を現さない。

    「あの時…冗談で桜の精って訊いたのに、マジだったのかよ!」

     薄々感づいていた。レノと逢えるのは決まって、咲き誇る満開の桜並木だけだったから。
     それが途端に確信に変わると胸が締め付けられるように痛い。無意識に胸元のシャツの袷を握り締める。

    「来年…桜が咲いたら必ず逢いに来るから!待っててくれよ。桜の精レノさん!」

     周りが一瞬ざわつくほど大きな声で宣言して、ザックスは自転車に跨り、ペダルに足を掛け漕ぎだした。





    『バーカ。声でけぇよ。聞こえてるっつの。』

     ザックスが去った葉桜の並木道に姿のないレノの声が静かに響く。

    『…期待、してもいいんだよな?約束…逢いに来てくれよ。』

    『オレのことが見えるのは、お前だけなんだよ…ザックス。』

     レノの願いにも似た呟きは、春風に吹かれて攫われた。

     この願いがザックスに届くように。レノは祈りなが 513

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