実家ご挨拶 (天羽家) 玲紗「はぁー!?玲司が紹介したい人がいるって!?
ちょっと待ってどういう事!?聞いてない
その日絶対帰るから!!!!」
弟からその日は何時位に帰ってくるのかと連絡だったが
私に兄である玲司からそんな連絡は一度も来ていなかった
確かに私は実家を出ているが呼んでくれたっていいじゃん…
「……そんなに私の事嫌いなの…玲兄…」
そう小さく呟き、その考えを払拭する為頭を振り
なんとか予定を調整できた為、玲司が帰ってくると聞いていた日に朝一番に実家へと帰宅するのだった
ーーーーー
「おかえり姉ちゃん」
「ただいまー、ねぇ玲司の彼女どんな人かって聞いてる?」
「それが教えてくれないんだよ、それに父さんと母さんと会う時は部屋にいろって入ってるけど気になるじゃん?」
「それはわかる……とりあえず隠…いや玄関付近待機しましょ、部屋に戻る途中でしたって顔しながら」
「らじゃー」
小さい頃から仕事をしていた兄が初めて連れてくると言った恋人が楽しみで気になっていた
どんな人だろうか、多分兄も人を見る目はあるはずだから良い人だとは思うけど
そんな事を考えながら時間になり玄関付近にいれば
玄関の扉が開き軽く変装していた兄が帰ってきた
「ただ……なんでいるんだよ!?」
「何?実家に帰ってきて悪いわけ?」
「お前絶対今日のこと聞いて帰ってきたんだろ!?早く部屋帰れ!!」
「玲司の彼女みたら帰るわよ!」
「っ…ぁー……」
「何よ?」
何か考えるように頭を抱え、だけど観念したのか後ろにおいでおいでとする兄を見ていれば
玄関にやってきたのは女では無く
玲司のグループの兄弟ユニットVAZZYのメンバー
築一紗(男)がそこにいたのだった
「今付き合ってる、一紗……俺の恋人」
「初めまして」
「…ぇ、築…いっさ?」
「兄貴…まじで??」
「本気で付き合ってる大切な人だから
とりあえず父さん達に紹介して…反応次第では荷物纏めてくから安心しろ」
そう言った玲司の顔はいつもより不安そうで
だけど今ははっきり言ってちょっとそれどころじゃない
玲司の仕事メンバーがどんな人か気になって他のメンバーを見た時から気になり
気がつけばCDを買い顔面偏差値高すぎだろ顔面半端なく好み好きって言いながら、ガチ目に推しになっていた築一紗が今目の前にいる
「だ!!大ファンです!!!」
「「「は??」」」
第一声間違えた
そう思ったが既に遅かった