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    テマリ 倉庫

    @VR_040507

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    テマリ 倉庫

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    せっかくだし昔書いた学パロ (表垢にあげた気がしなくもなくないかもしれなくもないやつ)

    学パロ 玲紗
    クラスが進級し1学年上に上がり最高学年の3年に進級する
    クラス替えがあり今年のクラスメイトは誰かな
    そう思い教室に入れば何度か同じクラスになった奴らが手を振ってくる
    そして席表を見れば1番前の窓側
    寧ろ進級した際は名字の所為で窓際以外になった事が無いが今回は1番前かサボりにくいと思いつつ隣の席確認すれば大好きな友人が隣で小さくガッツポーズをした

    きっと黒猫みたいな彼は1番前に顔を歪めるだろうが何処でだって寝るんだろうなと少し思い出し笑いをする

    「おはよー玲司、今年もクリスマスカラー同じクラスだね?」

    「本当それwセンセーたち俺がいなかったら一紗学校来ないって思ってる説有効だと思ってきたw」

    「否定しないw」


    同級生とそんな会話をしながら鞄を机に置き近くの席の顔見知りと喋っていれば欠伸をしながら気ままな黒猫がやってきた

    「………ねっみ」

    「一紗おはよー、席俺の横ー1番前ー!」

    「ッチ前かよ、ふぁ……さんきゅー」

    そう言い机に鞄を置きその上で既に寝る体制だった

    「センセー来たら起こせばいい?」

    「ん〜…まかせる」

    「はーいw」

    そう言った一紗はベッドホンをつけ眠る体制だ明るいと眠れないくせにと思い自身のブレザーを脱ぎ一紗の頭をすっぽり覆うように被せ軽く頭を撫で自身の席に戻り後ろの席の顔見知りと昨日の番組について話しだす
    半数以上の面々が3年間で慣れた行動の一つだった

    ーーー

    先生が入ってくればブレザーを頭から羽織った黒い物体(築一紗)にまたかとため息を吐き
    横について入ってきていた教育実習生の眞宮孝明は笑いを堪えていた
    孝明もまた問題児多いからってここの担当になったんだー大変だなー(棒
    と思いつつ横を揺すり起き上がらせば玲司のブレザーを一紗は自身の肩に下ろしベッドホンを取って一つ欠伸をした

    「きーづーく?」

    「……ハヨーゴザイマース」

    「急ぐ気無しか‼︎」

    「……………点呼どーぞ?」

    「優雅に音楽消して鞄の紐にかけたベッドホン見えてるんだがなー」

    「今更ですよ」

    「…ソウダナー」

    3学年目の1学期1日目から俺達の担任を持って3回目の担任は頭を抱えながら
    出席名簿を開き名前を呼び始めた

    「天羽玲司」

    「はーい♡」

    「出席してくれて嬉しいよ先生は、頼むから始業式築兄貴連れてきてくれ」

    「頑張りまーす♡
    ねぇ一紗始業式どうする?ふける?」

    「面倒ふける」

    「おーい担任がいて1番前の席の口頭で相談するなー、せめて先生いないとこで相談しなさーい」

    そういう先生にクラスメイトはくすくすと笑い先生の咳払いで次の人の点呼が始まっていく
    暫くして一紗も呼ばれれば“ん”とだけ返事をし先生は“はい”を言わすのに既に諦めきっていた様子だった

    そして出席確認が終わり始業式に行く為に廊下に並べと指示が出された
    玲司は鞄を持ち一紗はギターを持っていた
    それを見た眞宮孝明は流石に吹き出していたが
    歩き出し一つ目の角を曲がる瞬間に一紗と玲司はサラリと抜ける
    玲司はクラスメイトにしーと指を口の前でして手をひらひらと振り列から外れていき、一紗は特に反応もせず普通の表情のまま離れていった
    またも慣れた行動の一つだ


    ーーー

    「いっさぁー流石にもうちょっと隠さなきゃ孝明センセー爆笑してたじゃんw」

    「別に良いんじゃね?孝明だし」

    「一紗って3年になっても内申とか気にしないんだねw」

    「寧ろ気にしてたら1年からちゃんとやるだろ」

    そう言いながらギターの音を鳴らしていく
    最初は音鳴らし、そして曲を弾き始める
    それをBGMに玲司も読みかけの小説を開き読んでいく紙のめくる音はギターの音にかき消されるが心地良い時間だった


    暫くすればギターの音が止まり一紗が玲司に近づき小説を覗き込んできた

    「………」

    「んー?反応無いから手止まっちゃった?」

    「……別にそんなんじゃねぇ」

    玲司は当たりだなと思い少し笑い
    小説の表紙を見せれば、春休みの読書感想文の課題図書の中にあったタイトルの1つだった

    「宿題やってたよな?俺のと一緒に書いてただろお前」

    「そうそう、一紗が面倒だからって同じ本で2種類書かしてきた課題図書ー」

    「だから他の写させてやっただろうが」

    「まーそのお陰で無事終わらして机に置いてきたんだけどね?
    けど内容見てたら興味湧いてさ今読んでる」

    「ふーん」

    そんなに多くなかった宿題の1つを玲司に任せた一紗だった
    玲司が一紗の分の読書感想文を自分と別の角度から見た内容で書き出し(パソコンに打ち込み印刷したものを一紗が書き写した)
    一紗はその御礼に他の宿題を写させてやったのだった

    「……なぁ大学進学すんの玲司」

    「んー一応?」

    「文系?」

    「というよりは芝居とかの部活…サークルか、それのがでかいとこいこっかなーって」

    「確かK大のサークルでかくなかった?」

    「まじかw目指すレベル高いってww
    まあ一紗も頑張るなら勉強に本腰入れよっかな?」

    「じゃあとりあえずそこ目指せよ、俺もそうする」

    「とりあえずのレベルじゃ無いけどりょーかいw」

    そうくすくす笑いながら玲司は承諾した
    なんだかんだ普段の勉強だけで成績は上位を取る2人だ、ちゃんと勉強すれば受かる見込みは十分あるはずだ、互いにそう思っているのだった




    ーーーーーーーーー

    屋上から眺めていれば始業式は無事終わった様で体育館からクラス毎に出てき出していた玲司と一紗は屋上からその状況を其々で眺める
    だけど何方も“戻ろうか?”と聞くはず無く屋上から出て行くつもりはない様だった



    暫く春の陽気に一紗は眠くなりかけていたら
    携帯が鳴り確認する
    差出人は教育実習で来ている眞宮孝明から一言“終わったよ”とだけ来ていた。律儀なものだ
    だけど孝明が送ってくるならいないと面倒な事になる気がして一紗は舌打ちをしギターをしまい立ち上がった

    「あれ、一紗もどんの?」

    「孝明かメッセージあったから面倒事の可能性が浮上した」

    「うわぁまじか…しゃーない戻りますかー」

    玲司は本に栞を挟み鞄を持ち立ち上がる
    2人は自分達のクラスに戻ればまだクラスメイトや担任は帰ってきていなかった
    孝明が連絡を寄越すからには絶対に面倒事が待っていると踏み、教室を出てクラスメイトが戻ってきた時に問題無く紛れ込むために通るであろう廊下の死角へと隠れた

    ーーー

    結果から言えば孝明の連絡のおかげで面倒事が回避できた
    体育会系の学年主任と同じく体育会系の生徒指導の教師が生徒の列の後ろについて来ていたのだった


    玲司は人当たりの良い態度となんだかんだ体育会系のノリにも対応出来るだけあって目をつけられていないが
    一紗は不良だとか、優等生の天羽に迷惑をかけているだとかそんな風に思われ目をつけられていた。

    そんな玲司はともかく、目をつけられていた一紗が始業式をサボったとバレればいろんな理由を付け文句を言われるのはわかっていた
    だからこそ孝明の連絡が助かったのだ

    面倒に思いながら体育会系教師からの耳に入らない話を聞き流すがやっぱりこの教師達には一紗は好かれていない様だった

    「築、お前本当に式にいたか?…サボるなんてっ…」
    「先生、一紗…築いましたよ?
    先生が偶々見つけられなかったからって、決めつけでそんな事言うの良くないんじゃないですか?」

    そう玲司がにこりと口元に笑みを浮かべれば有無を言わせない言い返させない雰囲気一瞬で作り出す、そして教師達の文句は終わり、少し話をしてこの教室を後にした

    「一紗本当に目の敵にされすぎだってー」

    「うっせ、好きでされてんじゃねーよ」

    玲司がそんな風に揶揄いながら言えば眞宮孝明もくすっと笑い会話に加わってくる

    「いやぁーお兄さんのメッセージの意図伝わってよかったぁ」

    「教育実習生が携帯触ってて良いのかよ?孝明せんせー?」

    「はい、見られてないので証拠不十分って事で、ね?」

    そう言いウィンクをする孝明に玲司と一紗は共に“うわぁ”という表情すれば同じ顔をしてると孝明は笑い出す
    この態度が生徒から気に入られているのだろうなと共に実感した2人だった。

    ーーーーー

    進級して、1日目は無事に午前中で終わり
    生徒は1人また1人と帰宅していく
    玲司は帰宅部だが一紗は形的に軽音部に所属していた
    だけど、今日は所属しているメンバーの内2人の用事の為部活は無くなってしまったらしい
    明らかにギターを持ってきたのに、
    という顔をして携帯を見て舌打ちする一紗だった

    「いーっさ、もしかして部活やすみになった?」

    「……なった」

    「んー、じゃあさカラオケでも行く?」

    「……………ギター弾いてて良いわけ?」

    「勿論♡」

    「…ん、じゃあ行く」

    そう言い荷物を纏めて2人も教室を後にしたのだった
    一紗からすれば玲司とのカラオケは気楽で玲司が好きに歌うから一紗も好きにギターを弾ける…そんなよくわからないカラオケの楽しみ方だった

    ーーーー

    カラオケに入り玲司は一紗に何か曲を入れるか聞けば音楽プレイヤーのリストを開けた状態で手渡され慣れた手付きでそれを機械へ送信していく

    その間に一紗はギターを出し流れ出した曲に合わせて特に表情を変える事なく引き始める
    玲司は知っている曲ばかりの為口遊みながら一紗の弾くギターの音を楽しんでいた


    5曲ぐらい引き終われば一紗は一旦手を止めて玲司の持ってきていた炭酸に口をつけ始めた

    「ちょっとー一紗くーんそれ俺の炭酸」

    「ん、うまい」

    「あ、そうw」

    「なんか歌わねーの?」

    「えー、んー、なんか聞きたいのある?」

    「じゃあ新曲欄の3頁目右側上から4番目」

    「だからそのリクエスト方法やめてってww
    あ、コレならいけるわ」

    そう言いつつも採点を入れその後に入れた曲は英語の歌詞な上に女性曲だったが玲司は自分に合ったキーに変え難なく歌い切る
    そして高得点を余裕で叩き出していくのだった


    一紗はというと、その声を聞きながら今度は歌を聞きながら機械を操作して新曲欄から玲司に歌わせたい曲を数曲入れていっていた

    「あーやっぱ英語歌詞むずいわ」

    「歌い切ってよくいう…次これとこれ」

    「はいはーい、一紗はギター弾く?」

    「ん、合わせて弾く」

    そんな事を繰り返しながら2人は時間いっぱいまでカラオケを楽しんでいったのだった

    ーーー

    「んー!!楽しかったー」

    「まあそれなりに」

    「ならよかった」

    「お前カラオケ誘ったの家帰りたく無かったから?」

    「……バレてた?」

    「バレバレ
    …夕飯うちで食う?食うなら買い物付き合え」

    「お、まじで?付き合う付き合うー」

    「ん、じゃあいくぞ」

    そんな話をして結局カラオケの後も解散しない2人だった
    一紗の家は学校まで徒歩の距離に対し玲司は乗り換えも込みで十数駅
    帰りたくない時はよく一紗の部屋に上がり込んでいたのだった

    最近は二葉に対して反抗期からのイラつきは無くなったようだが
    高1の時は“家に帰って弟の分も飯作らなきゃなんねーけど絡んでくる弟がめんどくせぇ…つーかなんつーか…俺だってやりてーことあんのに”ともごもご言っていたのが懐かしい
    其処で食事を作るのを投げ出さないあたり面倒見の良いお兄ちゃんだと思った覚えもある
    それに面倒だと思っていても1人で食事をさせる事はしなかった一紗だった

    本人は母親から怒られるからとは言っていたが、なんだかんだ弟大事に思ってるんだなと玲司が思った瞬間でもあった。



    そして最終的に出来た案が“友人を連れて帰れば二葉1人で食事じゃねーし、したい事出来るんじゃね?”という一紗の結論から玲司も家に帰りたくないしOKという双方の意見が一致した為
    お邪魔することになったのだった
    それが、一紗の家に初めて食事を食べに行き泊まった時の出来事だ



    それからも遊びに行くだけなら週に数回
    泊まりは月に数回という頻度で行くようになっていた
    他の友人や孝明からは彼女か‼︎とツッコミを受けたが宿題したり本を読んでるだけだと玲司が伝えたら面白い顔をされたのは最近の話だ



    ーーーーーー

    近所の商店街に寄り材料を買いに行く
    商店街の中に入れば年配の人に“今日も一緒なのね”“家の事しっかりして偉いわね”等と声をかけられ軽く一紗は頭を下げる
    逆に玲司は年配の人と話したりもしていた、きっとこいつがいなければ此処にいる年配の人達に顔を覚えられたりもしなかったのだろうなと思い今日の献立を考える

    「中村のおばーちゃん、今日の献立肉じゃが?」

    「正解よー玲司ちゃん、あそこのやまえのお肉屋さん今日大量入荷で安くなってるから一紗ちゃんに教えてあげて♡」

    「へぇーありがと中村のおばーちゃん♡
    一紗ー!!肉料理食べたいっ!!」

    「ったく、人が献立考えてる時に」

    「やまえのお肉屋さん安いんだってー」

    「ふーん、ぁ…安いな」

    人が考えてるのにと思いながら肉屋を覗けば確かに安かった
    玲司が聞き一紗に言われなかったら気がつかなかったかもしれないと思い考えていれば店主の奥さんが話しかけてくる
    此処でも可愛がられる様になったのは玲司のおかげだった

    「お!一紗君玲司君いらっしゃい‼︎
    良い肉いっぱい入ってるよ‼︎」

    「やまえのおねーさん、オススメどれー?」

    「本当玲司君上手いわねぇ、そうねぇコレ500gの値段で600gとか?」

    「もう一声‼︎」

    「よし700gでどうだ‼︎」

    「流石おねーさん気前良い♡、一紗どうする?」

    「それでお願いします」

    「了解ちょっとまっててね〜」

    「さんきゅ玲司」

    「俺も折角食べさせてもらうんだし♡」


    元々小さい頃から買い物に来る一紗にも好感は持ていたが
    それ以上に玲司とくる様になって好感をより一層持たれる様になった

    玲司は一紗と関わる様になってから此処に来る様になったが、既に顔見知りの人が多い
    高校生が人懐っこく笑みを浮かべているだけで好印象なのに、人を褒めるのも煽てるのも上手となってはすぐに皆に覚えられたのだった
    実際一紗は玲司の様に煽てておまけをしてもらうのは得意では無かったが、玲司の話術によって色々予算以内で多く食材が手に入ったりする事が多々あり助かっていた

    母親が食費を出さない訳では全くないが、最初に多めに貰い足りなければ請求しても構わない言われているが
    最初の時点で残れば小遣いになる
    ならば小遣いにしたいのがこの年頃だろう
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