麻薬のような僕はいつも心配している事がある。この人に大事なモノを食べられてしまうんじゃないか……と。なにせいつもおいしそうにそれを咥えているから。
僕は今日も14も歳上のこの人がそれをしてくれてるのをじっと眺めている。毎回お馴染みになった光景だ。僕は自分のベッドに腰掛け、僕の足に挟まれる形で少し汗ばんだ色素の薄い色の髪が必死に動いている様子を見ている。
この人よく飽きもせず毎回毎回おいしそうに咥えているよなぁ。そんなことを思っていたので、僕なりの配慮で一応教えてあげることにした。
「……ふっ……んっ、し、師匠、知ってましたか? 実はそれ食べられないんですよ……っ……」
はっ? 信じられないといった表情をしながらこちらをちらりと見たこの人は、その後すぐに目線を元に戻し、口と舌の動きは止めないまま、きっちり僕をイかせて、それを綺麗に飲みほして口を拭った後、吐き捨てるように言った。
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