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    HMM_kin

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    レオアズWEBオンリー《レオアズwebオンリー『Limit or Alive』》
    お題企画展示
    レオナと連絡が取れていなくてもだもだするアズールが可愛いんじゃあ

    確認方法「おや」

    地元からそこそこ近い薔薇の王国に卒業と同時にモストロラウンジを移転させて早2年の月日が経とうとしていた。
    NRCを卒業して3年が経ち、そこから様々な所に交渉して開店できたのが薔薇の王国のとある有名どころから少し外れた場所に店を構える事ができたのが昨日の様に思う。
    その店で開店準備を一足先に終わらせてスマホで見ていたニュースに学生時代からお付き合いをしているレオナ・キングスカラーが話題になっていたので思わず声に出てしまっていた。

    「なぁに~どうかしたのぉ?」
    「レオナさんじゃないですか。珍しいですね、こういったメディアに出るのは」
    「えぇ、普段は何かと理由をつけては断っていますからね」

    開店準備中で手が空いたのか、ニュースを見ているスマホを両側からのぞき込んできたのはジェイドとフロイド。
    二人とも僕がレオナさんとお付き合いしている事は知っていて、なんやかんやで応援してくれている。
    まぁ、三人三様でそれぞれにお付き合いしている方がいるのでお互い様ですかね。

    「しかし、こうして出ているということは何かあったんですかね?そういった事は聞いていないんですか?」
    「そうですね、何かしら話はしていますが込み入った所までは離しませんよ。コンプライアンスとかもあるでしょう。特に、王族なんですから」
    「えぇ?恋人同士なのに話さないの?俺は色んな事話すよぉ」
    「そうですね…話はしますが流石に経営の事とかを相談はあまりしないですね…」
    「マジ?料理の事とか相談に乗ってもらってできたメインとかぶっちゃけあるよ俺」

    興味をそそる話題だったのかいつのまにか二人とも完全に席に座り、僕のスマホから流れるニュースをBGMにお喋りモードに突入している。まだほかのスタッフが出勤していない時間帯で良かったが。
    一方、ニュースに関しては未だに夕焼けの草原の次期宰相候補と言われているレオナ・キングスカラーをメインにした王族の特集が組まれており、しばらく終わる事はなさそうだ。

    「ねぇ、アズールは今のままでいいの?」
    「今のままとは」
    「相手の立場の関係で聞きたいことも聞けない間柄でいいのかって聞いてんの」
    「まぁまぁ、人それぞれですよ、フロイド」
    「途中からニュースなどそっちのけで互いに惚気話しだしたと思いきやそんな事考えていたんですかお前」

    実際、完全にBGMになっていてしっかりとみているのは僕のみになっていた。ジェイドはフロイドの話を聞きながらも耳には入れてそうだったが。
    自分の事ではないのにも関わらず、若干ふてくされた顔でこちらを見てくるフロイドとニヤニヤしながら見てくるジェイドに対し、自身の心の内を話さないと納得しないだろうなと思い、口を開く。

    「別に、お互いどんな形でも確認ができたらいいんですよ。時が経てばそういう事も話し合える関係になると僕は思ってますし、今はその時じゃない事も理解はしています。それ以外の他愛もない話等はしていますし…」
    「ですが最近お会いしていませんよね?そこも、いいんですか?」
    「今は最高に忙しいらしく、ここ2週間程連絡は無しです」
    「えぇ?!そうなの?流石に長くね?」

    先程からふてくされたままのフロイドが勢い良く身体を起こして驚き、ジェイドに至っても驚愕した表情でこちらを見てくる。

    「だとしても、2週間の音信不通は長いと思いますよ。こちらからの連絡はしたんでしょう?」
    「……何通か送っても反応がなく、電話もかけても出ませんでした。既読にはなっているので見てはいると思うのですが…」
    「何それ??トド先輩クズじゃん」
    「……そんな事は無いです、今は世代交代や貧困問題への取り組みが佳境に入っているんでしょう、そんなタイミングで僕が邪魔するわけにもいかないですし僕自身だって、やる事、あります。だから、いいんです」

    二人に諭されていつのまにか抑え込んでいた感情が爆ぜそうになるのを必死に抑える。この気持ちの原因にだけぶつけていい感情で、この二人に当たるわけにはいかない。
    そう言い聞かせていると店の玄関が開く音が聞こえ、何かと振り返るとそこには先程までスマホの画面の中にいたレオナさんが立っていた。

    「え……?な、何故貴方がここに?ここは薔薇の王国で僕の店でまだ開店前ですが??」
    「~、うるせぇ。なんだ、会いに来ちゃいけなかったのかよ」
    「そんな事は言ってないでしょう!大体、来る前に連絡するものじゃないですか?人の連絡は途中から確認していないくせに!」

    突然現れた人物に頭が追い付かず、抑えていた思いをぶちまけてしまう。なんで、どうしているんだ。

    「わかった。わかったから。一から全部説明してやるからよ……っと」
    「っ!!ちょ、何するんですか、降ろしてください!」

    レオナさんは僕が言う事を一つも否定する事は無く、ズンズンと近づいてきたかと思えばいきなり肩に担ぎあげられる。
    二人に助けを求めようとしたら壁の方へといつのまにか移動していた。

    「ジェイドにフロイド。色々言いたい事はあるんだろうがそれは後で聞く。一先ず確認だが今日明日、こいつがいなくても店は回るか?」
    「はぁ?!こっちの都合は何も考えてなかったんですか?とにかく降ろしてください!お前たちも見てないで助けなさい!」
    「……承知いたしました。明後日しっかりと業務ができる状態であれば問題はございませんのでどうぞお好きに」
    「頑張れ~アズール~」
    「よし、言質取ったからな。じゃあ攫っていくぜ」
    「えぇ、いってらっしゃいませ」
    「僕の!意見は!無視ですか!」
    「うん無理。今のトド先輩に逆らいたくないもん」

    結果的に必死の抵抗も空しくあれよあれよという間にいきなり現れたレオナさんに攫われ、何か月振りかにベッドに押し込まれたのちぐちゃぐちゃにされたのは言わずもがな。
    その後に結果として国の事が落ち着いた事、無視するつもりは無かったが返信の時間が本当に取れなく、落ち着いた矢先に不注意でスマホが故障して治る頃に仕事のタスクが終わり、その足で必要な物だけもってこちらに飛んできた。という訳だった。今回の事もあり、確認ツールを増やして連絡が取れない時等は周りに連絡する許可も取ってきたとの事。
    勝手に自分で引いてストレスを溜めていた事が情けなくなって後悔したし正直レオナさんを恨みもするけれど仕方がない事が多く、こちらにも落ち度はあったし改善していくならそれでいいかと思う自分もいるのでどちらの事も許すとしましょう。



    次の日まさかプロポーズされるなんて思ってもいませんでしたが。

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