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    Rxbxl575

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    ロウアル祭り開催おめでとうございます!遅くなりましたがそっと参加させて頂きます!初ロウアルちゃんです!捏造、年齢操作ありですごめんなさい!

    年齢操作、捏造あり(あの世界での成人て何歳?)
    ロウ20歳、フェン25歳くらいの設定
    苦手な方は注意!








    レナとダナ、二つの世界を解放して戦いは終わったが、本当の意味での闘いはそこからだった。
    大将ことテュオハリムがレネギスの、アルフェンがダナの架け橋となり混乱する人々を導き、あの旅で出来た他の仲間たちも各々2人の手助けややりたい事、やるべき事をして忙しくそれでも充実した日々を送っていた。
    数年の間は、はぐれズーグルの退治やダエク=ファエゾルの研究員が研究だの実験だのと称して送ってくるギンガントなんかを討伐するのに、そこそこな頻度で集まったりしていたがそれが落ち着けば顔を合わせることも少なくなり、大概をシスロディアかカラグリアで過ごす、居場所の分かる俺の元には誰かしらから手紙届いたりリンウェルやシオンが顔を出しにくる程度になっていた。

    だから久しぶりに、本当に久しぶりにずっと恋焦がれた想いの人、アルフェンと2人きりの時間に抑えていた想いが溢れ出してしまったのだろうか。

    つい先日成人を迎えようやく堂々と酒を嗜めるようになった。シスロディアは寒いし今までの環境的にも初めて酒を口にする訳ではないが、これからはさっきも言った通り誰にも咎められる事なく酒を飲めるのだ。
    それを祝いたいと、たまたまシスロディアの首府シスロデンを訪れていたアルフェンとばったり遭遇し、成人の話をした際に目を輝かせて是非祝わせてくれ!と言われたのだ。
    こちらとしても好きな人に言われて嫌なわけはないので了承し、ズーグル退治の予定のあるアルフェンと別れ昔から通っている店へと席を確保しに向かうのだった。






    その夜、無事にズーグル退治を終えたアルフェンと再び合流し、馴染みの店へと案内すればこんな店があったのかと、感心してた。
    “蛇の目”にいた頃の同僚に教えてもらった店で、飯も美味いし酒の種類も豊富だ。
    その当時もタイミングがあれば店をおとずれていた。解放される前レナ兵からの支持も多く、この店だけは多少のことは目を瞑って貰えていた程だ。
    それ故隠れた場所にあるがなかなか入る事が出来ない店でもある、解放されてからは一段と人気が出たようで席を確保するのも一苦労らしい。

    「けど…俺が祝いたいと言ったのにすまない…」
    「気にすんなって!シスロディアはさ、ほら俺の庭みいたいなもんだし、それに…」
    「それに…?」
    「あー…その、折角アルフェンと飲むならちゃんとしたとこがいいな、と思って…」

    最後の方に行くに連れ小さくなる俺の言葉に、アルフェンはきょとんとしている。
    うっ、歳上なのになんでそんな可愛い顔…ずるいだろ。

    「ロウ、ありがとう。俺も今日久しぶりにロウに会えて本当に嬉しかった、こうやって成人を祝う事まで出来て本当に嬉しいよ」
    「っ…俺の方こそ、アルフェンに祝って貰えて嬉しいよ…」

    その時丁度頼んでいた飲み物とつまみが届いた。グラスを一つずつ持ち顔を見合わせる。

    「それじゃあ、ロウの成人と…」
    「久しぶりの再会を祝して」
    「「乾杯!」」





    それからゆっくりと酒と食事を楽しみつつ、会えていなかった間にあった仲間たちとの出来事なんかを話しては2人して笑った。

    「アルフェーン、その辺にしとけよ」
    「ん?まだ大丈夫だって」
    「そうは言ってもなぁ…」

    旅の最中大将とアルフェンはよく、野営時や宿での夜に2人で酒を飲んでいた。
    その時からアルフェンは大将に比べてしまうと酒に強いとは言えなくて、まあそこまで弱い訳でもなかったが。
    飲み始めて時間も経ち周りの雰囲気も相まってか、大分楽しそうになっているアルフェンに俺は苦笑いする。
    ふと視線を感じてアルフェンの方を見れば、ほんのりと赤く染まった頬にトロリと潤んだ瞳と目があった。
    ゴクリと思わず喉が鳴った。

    そりゃそうだろう、ずっと憧れて背中を追い掛けていた、それがいつの頃から恋慕に変わりずっと隠し続けてきたのだ。
    その男の前で、そんな顔して、少し舌ったらずな声で名前を呼ばれて、もう全部どうでもよくなった。

    「アルフェン、好きだ」
    「…ろう?」
    「ずっと、ずっと好きだったんだ。旅してる頃、大将とあんたが飲んでるのが羨ましくて、大将が本当に羨ましかった」

    正直嫉妬してた、あの人は生活能力は皆無だったけどいい男だと、男の俺から見たって思う人で。
    このまま2人の仲が深まってしまったら、アルフェンを取られてしまうのではないか、そんな不安が無かったとは言わない。
    けれど年齢だって経験だって勝てる要素はなくて。

    「だから、諦めてたんだ。この気持ちは墓場まで持っていくんだって…アルフェン?」
    「……」

    そこまで一気に喋ってアルフェンが俯いて黙り込んでしまっている事に気付きはっとした。

    「わ、わりぃ…いきなりこんな事言われて気持ち悪りぃよな…俺、先に帰る…」
    「ち、ちが…!」

    席を立ちあがろうとした俺の腕をアルフェンが掴み、俯いていた顔を上げる。
    そこにはさっきとは比べ物にならないくらい顔
    を赤くしたアルフェンがいて、それは酒に酔っているからとかそんなんじゃない様な気がして。

    「帰らなくて、いいから…ちょっとびっくりした、だけだから…」
    「あ、えーっと…とりあえず、店でるか?」

    また俯いてしまったアルフェンにそう声を掛ければ、コクリと小さく頷いた。
    それでも店を出る際の支払いは、俺がする!と聞かない、まだまだ顔の赤いアルフェンに吹き出しながらも甘える事にした。




    店を出ればそこにはもう夜の闇が広がっていて、シスロディアの象徴とも言える雪がチラチラと舞っていた。
    冷えた空気に先程までの酔いも醒めていく、そうすれば自分がぶちまけてしまった想いに思わず顔が引き攣る。

    やってしまった。
    あんなに言わないと決意していたのに、案外あっさりとその決意は崩れ去ってしまった。
    無言で宿までの道を歩く中このままと言う訳にもいかず、少し距離を置いて後ろを歩くアルフェンに意を決して話掛けようと振り返ると、ドンと体に衝撃を受けた。

    「おわっ!?」
    「…俺も、ロウが好きだ…っ」
    「……へ?」

    感じた衝撃はアルフェンが体当たりしてきた事によるもので、当の本人から発せられた言葉を理解出来ずマヌケな声が出てしまった。

    「だ、だから!俺もロウがすき…んぅ?!」

    理解した時には言葉では表せない感情が押し寄せて、いつの間にか追い越してしまった身長のせいでアルフェンが胸の辺りで俺を見上げてくる。その愛しい人を引き寄せ赤く染まる唇を塞いでいた。

    触れるだけの口付けではあったけれど、先程までの寒さが嘘のように暖かい。

    「い、いきなり…き、キスするのは、反則だろ!?」
    「わりぃ、でも嬉しすぎてさ」
    「〜〜っ」
    「へへ、なあこれ夢じゃないよな?」

    ぎゅうと腕の中のアルフェンを抱きしめ首筋に顔を埋める。
    そうすれば小さく笑う声と共に、あやす様に背中をポンポンと優しく叩かれる。

    「ああ、夢じゃない」
    「そっか…アルフェン」
    「ん?」
    「愛してるぜ」
    「っ…ばかっ!」

    今日は赤くなってばかりのアルフェンが、俺の胸を叩きそれでも嬉しそうに笑って。

    「俺も、愛してるよ」

    もう一度愛しいその唇に口付けて、俺たちはそっと手を繋いで、今度は他愛のない話をしながら宿へと歩き出した。

    「なあ、いつから俺の事好きだったんだ?」
    「う、それ話さないと駄目…か?」
    「んー聞きたいなぁって」
    「……」
    「アルフェンさーん?」
    「…ま、また今度なっ!!」


    憧れのその先は

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