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    【フェヒュ】妄想話し 11

    【11】

    ヒューベルトはある種の理由のためにずっと一人で服を着替え、その癖は戦後も続く反面、フェルディナントは戦争が終わってから本来の習慣どおり侍従の助けを受けて生活する習慣に自然に戻るようになった。

    ヒューベルトの家で寝て一緒に出勤しようとしたら、あまりにも久しぶりに一人で服を着ることになってすごく迷うフェルディナント。

    「一人で服一着も着れなくてこんなに時間を浪費するなんて…」

    「すまない、ヒューベルトとても久しぶりだから…」

    「士官学校時代にはよくも一人でやり遂げましたね」

    「練習してたから…」

    恥ずかしそうにつぶやくとヒューベルトが笑い出した。 特にフェルディナントをあざ笑ったわけではない。 入学前に身だしなみは自分でやろうと、ヒューベルトを少しでも外しておこうとする気持ちで、熱心に一人で着替えの練習をしていた幼い頃のエーデルガルトの慌ただしい姿が思い浮かんだからだ。

    「時間が十分ではないので、私がお手伝いしましょう」

    遠慮する立場ではないフェルディナントは、間違ってはめられたベストボタンを外して、新しく着々とはめていくヒューベルトの手を塞がなかった。



    フェルディナントは長い時間をかけて、たった一人で着付けの練習と実践を繰り返し、時間短縮に成功した。服を脱いで着るのを見せながら意気揚々としているフェルディナントに向かってヒューベルトは軽く拍手を送った。
    どうせ脱ぐのにあえて今の服を着る姿を披露する理由が分からず、ただエネルギーが溢れていると考えることにした。フェルディナントはさらに、後でヒューベルトの服を着せてやると言い出した。 他人が助けるより自ら着るのがはるかに早いとし、幼い頃以降誰かの助けを受けて服を着たことがないとヒューベルトは断った。その上、今日服を着替える遊びに来たのではないと言い放った。やっと言葉の意図に気づいたフェルディナントが慌てて服を脱ぎ捨て、しばらく前から待機状態のヒューベルトに飛び込んだ。どこにでも投げ出された服を見てヒューベルトは「貴族らしくないですな」と笑った。

    「恋人を寝床で待たせるのも貴族らしくない」

    フェルディナントはヒューベルトの頬にキスしながらも、まだシャツの袖から腕を取り出すことができず、残りの服はヒューベルトが脱がさなければならなかった。

    翌朝、水がさらさらした音で目が覚めたヒューベルトは、体を起こそうとしたが、突然の筋肉痛で横になってしまった。

    「わざわざだったんですな」

    「うむ? 何て言ったの、ヒューベルト?」

    洗顔するお湯を沸かして直接持ってきたフェルディナントはすでに端正な身なりだった。

    「服を着せてくださってもいいということです。 いや、助けてくださらなければなりません」

    「それは本当か! あ、いや、どこか体の具合が悪いのか…!」

    昨夜の記憶も自覚もないんですか。 いいですよ。素直に身を出しますので、手厚く仕えてみてください」

    貴族の中の貴族であり、宰相の世話を受ける喜びがどれほど格別なのか調べてみようとヒューベルトは、体を立ち直らせるためフェルディナントに向かって腕を伸ばした。
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