フライング↓
正装しているクライゴアを見ると言葉には出さないが顔が歪むほど奇妙だと思ってしまう。
いつもの延命スーツに身を包みながらも灰色のジャケットにトレンチコートを着てヘルメットを隠すように帽子をかぶればほら……
あれ?
「アンタ頭デカいから帽子似合わねーな」
「………それもそうだな」
フリスビーの如くマイクに帽子を投げてきたからキャッチするとその帽子をまた片付けているとクライゴアの「行くぞ」という声が聞こえていつも通り荷物持ちのマイクはクライゴアの跡を慌てて追いかけた。
2人はハガキに書かれたホテルに入り、案内スタッフが会場の扉を開くと、一斉に視線が注がれた。パチパチと誰かが拍手したのをきっかけに皆が拍手したりクライゴアのことを呼んだり歓喜の声を上げている。
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