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    ryoui_pomepome

    @ryoui_pomepome

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    ryoui_pomepome

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    【髭バソ】全年齢
    太陽神のせいでロリショタ化、TS化したままレイシフトするお話。バソがロリ化。
    下手な戦闘描写と軽い魔力供給があります。

    #髭バソ
    beardedPerson

    黒い海「パリス!!!そのアホをよこせ!!!!!」
    医神アスクレピオスの怒号がカルデアの廊下に響き渡った。廊下を全力疾走する医神など滅多に見れるものじゃないのでみなポカンとした顔であった。本来廊下を走るべからず、と取り締まる風紀委員もこの事態のために取り締まりをしなかった。
    アポロンの神性が暴走し一部のサーバントが子供化、トランスセクシャルが起こってしまう存外な被害がでた。規模が大きく普段は珍しい疾患に嬉々として食いつくアスクレピオスだが犯人と被害規模が酷かった為に元凶を締め上げることにしたらしい。

    ✿✿✿✿

    「ぶふーwww属性モリモリですなwww」
    「うるさいぞバカ髭!」
    足元でキーキー騒ぐがバーソロミューとの身長差では声が聞こえずらく体を傾けてやると気に触ったらしく脛を思い切り蹴られた。
    「いっでーーー!!」
    「ふん、馬鹿にするからだ」
    可哀想なことにこの騒動に巻き込まれバーソロミューは子供化し、なおかつトランスジェンダー……少女の体になってしまった。
    潮風でパサついた髪は艶を取り戻し柔らかく肩まで伸びた。身長も縮み、元々22cmあった身長差はさらに広がり80cmにもなっていた。子供特有の丸みを持った頬、零れ落ちそうな青い瞳、瞬きすれば音がしそうなほど長い睫毛、桜色の唇。全てのパーツが整い誰がどう見ても美少女だった。
    子供化など今回の異常が出たものは縁があるものにフォローしてもらうようにとお達しがでた。バーソロミューに縁がある者など一人しかいない。本人曰くしょうがないから世話をさせやる。だそうだ。
    服飾関係が好きなサーバントが大忙しで衣服を用意している。用意できるまでは待機、とされその間2人は黒髭の自室に戻るといつも通りに各々がオタク活動をしていた。薄いブックを読み耽たりソシャゲをしたり有意義に過ごした。
    出来上がるまでは元の衣服を着ることになり、バーソロミューは自身の薄桃色のブラウスの袖を大いに捲り、ずり落ちて来ないように腰にバンダナを巻きシャツワンピースのようにしていた。
    薄いブックを閉じ目を瞑り尊さを噛み締めているとふと悪戯心が沸いた。
    漫画を読んでいる黒髭の側に寄るとワンピースの裾を持ち上げ細い脚を見せつけた。
    「どうだ、可憐な美少女だぞ。ほらほら、触ってみたくないのか?」
    黒髭の好みはつるぺったんのロリ美少女だ。バーソロミューは絶賛低身長のつるぺったんの美少女だ。勿論からかい目的でけしかけているのだ。黒髭は地を這うような低く長いため息をつくとバーソロミューの体を離した。
    「せっかくのチャンスなのに。私なら今日は機嫌がいいから触らせてやってもいいぞ?」
    「態度でか!てか、そうじゃねぇんすわ」
    「む、私じゃ不満なのか」
    「中身バーソロだからな。いや、かわゆいロリっ子はだーい好きでつよ?でもYESロリっ子NOタッチがモットーなのよ」
    誰彼構わずかと思えば一応黒髭なりのルールがあったらしい。バーソロミューは意外でならなかった。そんな訳でバーソロミューの悪戯は失敗に終わった。

    ✿✿✿✿

    素材集めのためにレイシフトしたはずだった。ただの海魔、ヤドカリ系を狩るはずだったのだ。それなのに謎の支配を受けた場所だというのだ。このエリアを統べるアンノウンはどうやら船乗りの亡霊のようだった。

    「まあ、海辺のエリアだから当たり前ってば当たり前だけどね」
    「辺りの子供を攫って行くなんて悪趣味だ」
    エネミーがでるエリアの近くには街がある。普段であれば街などないエリアであったはずなのにおかしい。特異点化してしまったのだろうか。
    とにかく亡霊を倒し正常に戻さなければならない。あれこれ策を考えたが結局囮作戦が手っ取り早く確実という事で決まった。今回のパーティーに幼年のサーバントはナーサリー・ライムとバーソロミュー以外にいなかった。レディを危ない目に合わせられないとバーソロミューが買って出た。
    海賊に見えるような装備はすべて置いて囮になるべくしおらしく、いつもの自信満々な様子を潜めろと指示をされ大人しくすることにした。
    マスター達から離れ1人で海を眺めた。作戦中とはいえ海を眺めていられるのはバーソロミューは僥倖だった。海はバーソロミューのすべてだった。鮮やか凪いだ海、嵐の黒い海、漆黒の海底……すべてが自分のものであった。生前の航海のことを思い出すと自然と頬が緩んだ。
    辺りの気温がグッと下がった。瘴気が漂うようで周りに靄が立ち込め警戒したがすぐに体が宙に浮かんだ。思わず声が出るがこれは例の亡霊のせいだとわかりまんまと囮に引っかかったとほくそ笑んだ。

    ✿✿✿✿

    「バーソロミュー捕まったね、大丈夫かな……」
    「ま、あいつなら大丈夫でしょ」
    「不安だわ」
    マスターとナーサリーは囮を買って出たバーソロミューを心配するが黒髭は何とも思っていないようで欠伸をしていた。マスターは薄情者!と頬を膨らませたが大きな手でぐちゃぐちゃと髪を乱すぐらいに撫でた。
    「ここは海だしょ?海であいつが負けると思うか?」
    薄情者でもなんでもない、バーソロミューの実力を信じているからだ。憎まれ口を叩き合う2人だが根底では信頼してるのだろう、マスターはその言葉を聞いて元気に頷いた。

    ✿✿✿✿

    亡霊の拠点──幽霊船だった。
    その船の船室には誘拐された子供であろう遺体が見つかった。予測はしていないわけではなかったが実際に目の当たりにすると眉根を寄せた。
    船室を出ると先程まで美しかった海は波が高くなり荒れ始めている。亡霊の目的はなんなのか、何に未練があり成仏できないのか。相手を欺くために弱々しく話しかけた。
    「ねえ、この船はどこに行くの……?」
    見た目に合わせるようにカタカタと震え怯えているとわかりやすくアピールする。亡霊は海を見ていたようだったがバーソロミューに向き直った。ゴツ、ゴツと硬い靴底の音が響き近づくと顔を覗き込まれた。亡霊の顔は骸骨であったため目は窪み虚を映していた。急に顎を掴まれたかと思えばさらにグッと近づいてきた。
    バーソロミューの瞳を見ていた。明るく輝く海色の瞳。黒髭もこの瞳の色を好んでいた。
    亡霊の手が伸びてきてこの宝石のような眼球をえぐろうとしている。咄嗟に後ろに跳び退き距離をとった。見た目可憐な少女がする動きではない。亡霊が唸ると空気が揺れた。海から海魔が次々と現れ囲まれた。愛用の銃やカトラスは置いてきて丸腰である。隙間を縫って攻撃を躱すが反撃できないのは痛手だった。甲板を見渡せば古ぼけたデッキブラシを発見し手を伸ばすと得物にした。
    少女の姿とは言えサーバント。普段の筋力とは大きく異なるが抵抗するくらいはできる。
    薙ぎ払い甲板から突き落とす。しかし海魔は何度も繰り返し這い上がってきて埒が明かない。さすがに息が上がり、本来の姿なら……と唇を噛んだ。しかし波が変わるのを感じた。

    「やれやれ、やっと来てくれたか」

    ──アン王女の復讐号──

    そこにマスター、ナーサリー・ライム、そして船の主、エドワード・ティーチが姿を見せた。
    「バーソロミュー!今そっち行くからね!」
    「その必要はないさ」
    不敵に笑うと甲板を思い切り蹴り海へと身を投げ込んだ。マスターの悲痛な叫び声と同時に海底から彼の船、ロイヤルフォーチューン号が迫上がり少女は船首楼に立っていた。

    「どうやら貴殿は気付いていないのかな?」

    着地の姿勢、膝をつき俯いていたバーソロミューは立ち上がり幽霊船に照準を合わせるように手で指揮し目標を定めた。
    少女の瞳孔は開き、いつもの柔和な表情はどこにもなく獲物を刺すような鋭い眼光で睨みつけるが口元は笑っていた。その姿はまさに最後にして最大の海賊、ブラック・バートだ。

    「すでに包囲されていることに──!全砲門一斉掃射!『高貴なる海賊準男爵の咆哮』」

    宝具詠唱、咆哮に従い幽霊船は包囲され敵船に向かい一斉に砲弾の雨を降らせた。敵船、エネミー共々完全に沈没させるとひらりと身を翻しアン王女の復讐号に降り立った。
    「ふう……上手くいったようだね」
    マスターの隣に並び立つと先程の殺気立った表情は消え去りにこやかな笑顔だった。作戦が上手くいってよかった、怪我はないかと尋ねていた。しかしふとその場に崩れ落ちそうになったが黒髭が受けとめた。倒れたバーソロミューにマスターはまた慌てふためいた。
    「あれま、魔力切れでつな。大丈夫、生きてっから。それよりカルデアとの連絡は?」
    大丈夫大丈夫。そう言い聞かせるとバーソロミューの軽すぎる体を腕に抱いた。マスターには帰還の目処は着くのかとカルデアと連絡を取ることを優先させた。
    腕の中でやや青ざめた幼い顔にため息をつくと小さな桜色の唇に自分のそれと重ねた。服越しとはいえ僅かな接触と口付けで魔力供給がなされ瞼を震わせ薄目を開けた。
    「よお。ちっせー体で火力全開の宝具ぶっぱですっからかんかよ」
    「……うるさい。殲滅できたんだ、いいだろ。それより魔力を寄越せ」
    黒髭のコートを握ると口を開けて魔力供給を強請った。可愛くねーの、と一言呟くと小さな唇に噛み付いた。舌を絡め唾液を送り上顎だけでなく咥内全体を舐め回すようにした。
    「う……ふ……んむ……ふ、はは……お前に食べられてしまいそうだ」
    少し回復したバーソロミューが笑うとそのままギュッと抱きついた。
    「はあ……疲れたからこのまま……抱きしめて運んでくれ。……後でもっと魔力供給してくれ」
    黒髭の胸にぐりぐりと頭を擦り付けるとまだ回復しきらないようで目を閉じすぐに寝息が聞こえて眠りについたのがわかった。
    「張り切りすぎだっつーの。……でもあの目は堪んねーな」
    ギラりと獲物を鋭く刺す眼光にたまらなく興奮した。少女の姿で誘惑されるより何十倍も興奮を覚えた。あの目だ。あの目がもう一度見たい。今は閉じた瞼を優しく撫でた。



    END
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