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    ネムノキ

    なんだかんだで戻ってきました。ゆるくやります。
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    ネムノキ

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    ru(タル鍾)

    MOURNINGタルにころされるモブが最後に見た光景というSS。
    友人のイラストに感化されて書いた短いものです
    生き物は音を発するものである。
    生い茂る木々も、大地から顔を覗かせる花々も。風に吹かれれば音を上げ、その存在の証明をこの世に刻む。
    その音を全て吸い込むように、灰色の空から舞い降りる雪はこの場の全てを取り込んでいた。
    辺りに広がるのは破壊の限りを尽くされ、見る影も残らない野営跡地。防寒に優れた厚手のテントは見る影もなく崩れ、辺りには食事の用意をしていたであろう鍋がその中身を盛大に零し、いまさっきまでここに誰かが居たであろう痕跡が感じられる。
    白く降り積る雪がその痕跡を徐々に覆い隠していくなかで、まだ温かさが残る生々しく赤黒いそれらは隠されること無くその無惨な光景を形として残していた。
    真っ白な雪原に飛び散る赤。鮮やかな鮮血は大地を汚し、その無垢な白を染め上げる。這いずる身体から伸ばされた手はその場から逃れようとした人間の生への執着を思い起こさせるが、その手が動く事は二度と無い。じわりとその身体から滲み出る赤い液体が浸すように水溜まりをつくっていった。

    その地に一人だけ立つ人影。グレーのコートに身を包み、透き通る透明な刃を両手に持った青年の姿がそこにあった。
    白銀の中に広がる赤。雪の降 1174