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    咲良(さくら)

    @yurutto_sakura
    ゲームskyを元にしたオリキャラのイラストやお話しを書いています!
    師匠を探す雪白(ゆきしろ)と、師匠の友人紺碧(こんぺき)を中心として、登場人物の心情と空を飛ぶ描写に力を入れて書いています。
    年齢不詳の雀たちや、2人が惹かれあっていくところも書いていきますよー!!
    BL苦手な人は退避ッ!!
    顔あり、白肌、衣装や設定など変更してあるので苦手な人は退避ッ!

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    咲良(さくら)

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    本編⑤
    道に迷った星の子を、雪白が道案内するお話し。

    ##本編
    ##星くず書庫

    礎(いしずえ)「すみません・・・誰かいませんか・・・?」
    店の入り口からかぼそい小さな声が聞こえた。
    見れば心細げな表情で、小柄な星の子が佇(たたず)んでいる。
    初期の髪型、初期のケープ、一目で生まれたばかりだと分かった。
    「どうしたの?」
    「あの、仲間とはぐれちゃって・・・迷っちゃって・・・」
    俺がしゃがんで目線を合わせると、その子はおどおどと視線をさまよわせ、少し怖がっているようにも見えた。
    「ああ、このあたりは入り組んでいて分かりにくいよな」
    ケープのエナジーもだいぶ消費しているようで、俺からその子へゆっくりと光が伝わっていく。
    「どこへ行きたいんだ?」
    「草原の入り口が分からないんです」
    ここからはそんなに離れていない。けれど慣れていないと迷いやすい道のりだ。
    「紺碧さん、俺行ってきていいですか?」
    厨房に声をかけると、紺碧が顔を出した。
    「うん、行ってあげて」
    可愛い、と言いながら彼も俺の横にしゃがむ。
    俺もこんなに小さい時があったのかな。
    そういえば、紺碧さんが小さい時って、どんな子だったんだろう。想像できないな。
    「俺と一緒に行ってみる?」
    そう問うと、その子は一生懸命首を縦に振った。
    「お願いします」




    「今日はこのケープでどうかな?」
    飛行用の衣服に着替え終わった俺に、紺碧さんがケープを差し出してきた。
    「そっと覗く郵便屋」のケープ。
    布地には一段暗い赤で模様が入り、金の縁取りに、裾には赤い飾り。
    相変わらず俺の「記憶の語り部」のケープは修繕中で、未だ手元に戻ってこない。
    行方不明になった師匠を探すのに必死で、ぜんぜん傷みに気づかなかったんだ。
    大切にしてやらなくてごめん。
    ふわりとケープを羽織るとエナジーが流れ込んで光が波紋のように広がり、背にケープレベルを示す星型が浮き上がった。
    「綺麗ですね・・・!」
    迷子のその子は、美しいケープを見て目を輝かせている。
    「綺麗だよな」
    俺も微笑んで同意する。
    「じゃあ手つなぎで、光も集めながらいこう」
    手を差し出すと、おずおずと小さな手が握り返してきた。
    手の中にすっぽり納まるほど小さくて柔らかい。
    「いってきます!」
    紺碧さんに見送られ、俺とその子は一緒に柔らかな日差しのなかへ飛び立った。




    速度を落とし、ゆっくり飛びながら光を集める。
    「あの、ケイです、名前」
    一生懸命キャンドルに火を灯しながら、緊張した声音でケイが言った。
    「俺は雪白。よろしくね」
    緊張する必要はない、肩の力を抜いて欲しくて、俺は優しく言った。
    この世界に生まれて飛びはじめた当初は、周りの星の子がみんな上級者に見えて萎縮(いしゅく)したものだ。
    「誰かと飛ぶのは初めて?」
    「生まれたばっかりの子たちで仲間になって、その子たちと飛んでいました」
    そうか、そうしたらエナジーの話しなどしたら参考になるかもしれない。
    他の星の子と一緒にいるとエナジーが補充されること、手つなぎなど接触があるとお互いのエナジーが行き来すること。
    それには相性があること。
    「飛ぶときに、エナジーの流れを意識するんだ。少なくなってきたら無理せず光を補充するんだよ」
    慣れてくると自分の容量が分かってくる。
    真剣に話しを聞いて、覚えようとしている様子のケイ。
    たくさん羽ばたくので、つないだ手にも汗もかいている。
    俺はふと、師匠と飛んでいた時のことを思い出した。
    今もはっきりと思い出せる、硬く温かい手のひらの感触と、一見冷酷とも見える険しい目元。
    まだ飛行技術も拙(つたな)く、基本中の基本から教わっていたときのことだ。
    師匠の紅藤(べにふじ)は厳しい人だったが、短い言葉で分かりやすく話してくれた。
    いま俺がケイに話したことは、すべて師匠がひとつひとつ教えてくれたこと。
    ・・・俺が教えてもらったことがケイに伝わって、ケイも誰かに教えることがあるのだろうか。
    師匠が残してくれたものは間違いなく俺のなかに根付いている。
    もしも俺の弟子になりたいなんていう人がいたら、俺もいろんなことを伝えたいし、それがその人の礎(いしづえ)になったら嬉しいな。
    まだまだ、俺も修行中の身なんだけれども。
    「わたしも、綺麗なケープを手に入れられるでしょうか」
    ぽつりと言うケイ。
    俺は迷うことなく、もちろんと答えた。
    「それにこの世界には綺麗な景色がたくさんあるんだ。たくさん飛んで、いろんな人と会って、たくさんの景色を見てね」
    そして俺のいる店には、美味しいものもたくさんあるよ。
    笑って見せると、ケイの顔もほころんだ。
    「またお店行きますね!みんなで行きます!」
    雲がきれ、景色が開けてきた、草原の入り口はすぐそこだ。


    草原の入り口。
    何人かの雀がケイを待っていた。
    仲間と思われる彼らに出迎えられるのを見届け、手を振って別れる。
    「今度は新しいケープでお店行きますね!みんなで行きます!ありがとう!」
    ケイは大きな声で言って、俺の姿が見えなくなるまで手を振ってくれた。

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    咲良(さくら)

    DONE璃兎(りと)→大樹マシュ。
    青紫の目。身長5くらい? 
    雨寧さん宅のジェイスさんとお付き合いしている。
    ジェイスさんは軍人。
    璃兎は学生。普段は寮に住んでいる。
    自由奔放、男の子だけどガールズトーク、スキンシップ大好き、テンション高め、生足むき出しのあざといショタ。

    雪白→創作の髪型。
    黄色の目。
    身長6くらい?
    真面目な好青年。
    雨林で紺碧に助けられ、共に暮らしている。
    雪白と璃兎璃兎(りと)が珍しくツリーハウスへ遊びに来た。
    彼は闇の穢れを祓い、傷ついた兵士を癒す「癒し手」になるため学校へ通っている。
    (雨寧さん世界の設定)
    普段は宿舎で生活しているのだが、今日は外出が許可された日らしい。


    ツリーハウス2階にある雪白の部屋で、他愛のない話しで盛り上がり、璃兎の恋人、ジェイスの話題になった。
    軍人の彼は、相変わらず多忙を極めているようで、一緒にいられる休日はとても貴重なのだという。
    璃兎は素直にのろけるし、素直に彼が大好きだと表現する。


    雪白は、璃兎がどれだけジェイスを慕っているかを感じるたび、胸の深いところが疼(うず)く様な感覚を感じていた。
    誰かを慕う気持ちが、痛いほど分かる。
    それは師匠を思う気持ちとはまた別の、熱く焦がれるような感情。
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