サバイバー太陽が西にやや傾いた頃。
一応仕事中の身であるにも関わらず、無数のモニターに照らされながら無気力に虚空に視線を投げ続ける。
──最近、春の陽気にあてられたのか、どこかうわの空でうだつが上がらない事が増えている。
対策として、意識して小休止を挟んでみたり体を動かす量を増やしたりしてみても日に日に悪化していくだけでなんの気休めにもなっていなかった。
らしくない……
組織で高い地位にいる自分がこれでは部下に示しがつかないだろう。
眼前に広がる無数のモニター達。数年前に起こった大火災から復旧しつつあり、今はそのほとんどが以前までと同じかそれ以上に異人町に目を光らせている。
表に出て動く事が多い自分にとって、再び平和になった今「特にする事もないから」とここの監視をさせられるというのは、どうにも役不足に感じてしまう。
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