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    さとすら

    @satoshirasura

    L('ω')┘三└('ω')」

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    さとすら

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    鏡餅作る

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    さとすら

    DONEトマタルワンドロワンライ企画参加!
    お題[お誕生日]お借りしました🎂
    仕事に追われる🐳と労り担当🍅
    策士🍅好きです!!!!イチャイチャしてくれトマタル!!
    お誕生日港湾都市の賑わいあふれる中心部の上層に、静かに佇む北国銀行璃月支店。
    異国の服を纏う番人の守る扉をくぐると、そこは巨大な柱と豪奢な壁に囲まれたロビーになっており、吹き抜けの天井には密やかに交わされる商談の声とモラの金属音が響く。置かれた椅子や調度品は見るからに上等で、大陸を股にかける銀行の資金力の高さをうかがわせた。

    表通りの喧騒とは隔絶された行内の廊下を、部屋の主に来訪が伝わるようにわざとカツカツと靴音を鳴らして歩くのは本日の受付担当の女性だ。奥にある執務室の前で止まり、分厚い扉をゆっくりとノックした。

    「公子様、お客様がお見えです」


    あぁ、最近本当に面倒な仕事が多い。
    普段から書類仕事はあまり好きではないが、締切を破らないようには回していた。いま手元で決済を待つ案件も、予定では数日の猶予があるはずだった。しかし、予定は未定とはよく言ったもので、やれ大口顧客の呼出だ、やれ部下の失敗の補助だ、やれファデュイの方の報告書の追加だとイレギュラーに発生した仕事が次々と重なり、気がつけば自分の執務机は書類で溢れていた。
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