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    ちょくちょく進めてやっと終わった...文章ry(以下略)
    誤字ってたら穴に入りたい

    BlockTales OceanAU チャプター1エピソード1 鮫の王
    人間が海の格闘家と仲良くなり、協力し合うことになって3日経った、あれだけ汚れていた島は大分綺麗になった
    これも人間がゴミの部品から組み立てた機械のお陰だ
    ゴミを粉砕して溶かして道具に生まれ変わらせた
    海に沈んだゴミはシャチの人魚と海豚の人魚が運んできたお陰で海も大分綺麗になり魚たちが戻ってきた
    「ふぅ....大分綺麗になったなぁ....あの人魚達が手伝ってくれたお陰だなぁ....でもまだゴミが出てくるから綺麗とは言いきれないね」
    人間は砂浜に腰を下ろして海を眺めた
    耳をすませば波の音に海鳥の鳴き声が聞こえ、風も穏やかでぽかぽかして温かい...いい天気だしこのまま少し寝たいな....ちょっとだけ、ほんの少しだけお昼寝しよう
    砂浜に寝転がりゆっくりと瞼を閉じて眠り始めた。
    人間が眠って10分.....海からある人魚が顔を出してゆっくりと海からあがってきた
    魚の足が段々と人の足になっていき、片手には氷のトライデントを持ち、王冠を被った人物が寝ている人間に近づいた
    その人魚の名は鮫の王、人魚族を統治する者だ。
    鮫の王は寝ている人間を見下ろすように見ていた
    鮫王「....なんと愚かな....無防備の状態で寝るなど.....だが....これはチャンスだ.....人間を始末するチャンスだ......」
    鮫の王はゆっくりとトライデントの先を人間の心臓部分に当て突き刺そうとした

    だが....
    鮫王「......なぜっ....腕が動かん....憎い人間が居るのに.....全てを奪った人間が居るのに.....どうして.....私は......この人間を......始末できない....」
    プルプルと腕が震え力が入らない
    憎い人間が無防備の状態で寝ているのに...全てを奪われ憎い奴の筈なのに.....何故....この人間だけは、始末したくないという感情が出てしまうのだろうか
    「んぅぅん.....」
    鮫の王は急いで草陰に隠れ人間の様子を見た
    ...寝返りをしただけのようだ、起きる気配は無い
    鮫の王はまた人間に近づきジッと顔を見た
    ....どこか幼い感じの顔をしている....
    鮫王「.......島に居たのがお前だったら.....どれ程よかったか.....どうしてお前じゃなかったんだ....この島にいたのがお前じゃなかったんだ.....」
    鮫の王は静かに呟いた
    あの日、忌々しい事件があった日、島に居た島民が裏切った人間じゃなくこの漂流した人間だったらと....この人間だったら事件なんて起きることなくずっと平和な時間が続いたに違いない
    鮫の王はギリッと歯を食いしばり、寝ている人間の首元に手を伸ばした
    人間の細い首に手を添え気道を潰すようにグッと絞めた
    「んぅ.........ゲホッ......ぁ".........ぅ".....」
    苦しそうに表情を歪ませる人間
    このまま絞め続ければこの人間はあっけなく........そう思った瞬間鮫の王はぱっと手を離した
    「ゲホッ....ゲホッ....」
    人間は苦しそうに咳き込んでいる
    鮫の王は何も言わず人間を見下ろしている
    「ゲホッ....はぁ.....はぁ....貴方は......鮫の王.....」
    鮫の王はトライデントを持ち、海の方に向かった
    「待って...貴方に話したいことが...」
    鮫の王はギロッと人間を睨み
    鮫王「口を閉じろ人間、私は貴様と話すことなど無い...貴様の命を今ここで奪ってやってもいいが、今はその気にならない...運がよかったな人間...だが次はないと思え」
    鮫の王は再び海へ戻っていく、すると人間は
    「鮫の王様僕は貴方と友達になりたい鮫の王様が住む海を綺麗にして昔のように人間と人魚の仲を戻したいんだ」
    鮫の王に向かって人間はそう言った
    鮫の王はギリリッと歯を食いしばりながら振り返って一気に詰め寄り人間を押し倒した
    鮫王「ふざけるな私に人間の友など必要ない」
    ミシミシッと骨が軋むような音がしてかなり痛い...人間は痛みに耐えながらもどうにか説得をしようと試みた

    人間の頬に少し温かい水が当たった
    鮫の王の顔を見てみると
    大粒の涙を流しながら人間を睨んでいた
    鋭い歯を噛み締めながら....
    鮫王「貴様ら人間が我々に何をしたと思ってる....食糧を根こそぎ奪い....海を汚し....我々を攫って売り飛ばした...貴様にこの気持ちなどわかるわけ無い...この裏切られた気持ちも....人間に全てを奪われて傷付いた心も....貴様に....この島に住んでいなかった貴様に分かるわけがない....」
    「っ.....確かに僕はこの島の住民じゃなかった....けど、僕がこの島と海...人魚達を助けたい...」
    鮫王「黙れその煩い口を閉じろ人間そんなのただの戯れ言だ貴様に我々の仲を戻すことなど不可能だもう後戻りも出来ない位私は人間の命を奪った人間に危害を加えた沢山の人間に憎まれている.....もう.....人間を愛すことなど....っ.....出来ない.....」
    鮫の王はぼろぼろと涙を零しながら言った
    ...なんて可哀想なんだ....一人のある島民のせいで彼はこんなにも苦しんでいる...一人でこの苦しみを背負いこんでいる....
    人間は優しく鮫の王の頬を撫で
    「大丈夫....大丈夫だよ、僕が鮫の王様の苦しみも全部消してあげる、時間はかかるかもしれないけど...少しずつ....傷も全部消してあげる....」
    鮫王「不可能だ....っ、そんなの....不可能だ...私の傷も人魚達の傷も消すことなど出来ない....」
    それでも人間は優しい言葉で言い続けた
    「例え不可能であっても、僕は鮫の王様達を助けたい....僕が皆を助けたい」
    人間は優しく鮫の王を抱きしめた
    とても小さい腕で優しく包み込んでくれた
    鮫王「うぅっ.....あぁぁっ...」
    鮫の王は子供のように泣きだしてしまった
    人間は鮫の王の背中を撫でながら落ち着くまで抱きしめ続けてくれた
    そして20分程位経った
    鮫の王はやっと落ち着いたのか泣き止んだ
    鮫王「ズビッ......」
    「これ使って」
    人間は鮫の王にポケットティッシュを渡した
    鮫王「す...すまない.....人間」
    鮫の王はポケットティッシュを受け取って鼻をかんだ
    「....鮫の王様、僕.....」
    鮫王「...何も言うな人間....分かっている....だが今は無理だ...私にもまだ.....時間が必要だ....」
    「....そっか......」
    鮫の王は立ち上がり海に戻っていく
    鮫王「...人間....もう少し早くにお前と会っていたら....私は過ちを犯す事は無かったかもしれないな....命を奪うことも...危害を加えることも無かっただろう....もっと早くにお前に会いたかった」
    そう言って鮫の王は海に潜って行ってしまった
    「.......僕も貴方達の存在に気付いていたら.....貴方達の未来を変えられたかもしれない.....憎む事無く....平和に暮らせたはずの未来に.....」
    そう言って人間は立ち上がりテリーが居る場所に戻っていった

    海の底の海底城
    兵士「陛下.....人間についてですが」
    鮫王「.......あの人間は....裏切った人間のような奴では無かった...とても優しく...思いやりのある人間だった...あの人間と早くに会っていたら...我々が苦しむ事なんて無かった....あの人間の偵察も始末も中止する...」
    兵士「....仰せのままに陛下...偵察兵達を引き上げます...」
    鮫王「......あぁ」
    兵士の人魚は偵察兵達の撤収に向かっていった
    鮫王「.....どうして...あの島に居たのが....あの人間じゃ無かったんだ.....」

    それから1週間経ち....
    鯱ヌバ「大分綺麗になったな、海のゴミも島のゴミもほぼ0だ」
    「うん...でも他の島とかはそうじゃないかもしれない....ここと同じゴミ島になっていたら.....」
    赤海豚ヌブ「ここか離れた島にゴミが流れ着いてる島があるよそこは氷と雪で覆われた島、BlackRock Island....別名、雪の島と呼ばれてるんだ」
    青海豚ヌブ「その島にもゴミが溢れて雪が溶けちゃっているんだ...」
    「次はその島のゴミの片付けだね、他の島も綺麗にしてあげよっか....とりあえず休憩をして身体を休めよう」
    テリー「おーいお茶が入ったぞー」
    鯱ヌバ「お、俺の好きな味のやつあるか」
    赤・青海豚ヌブ「甘いお菓子ある」
    テリー「ちゃんと用意してるから安心しろ」
    4人は家がある方に向かおうとした
    鮫王「人間待て」
    鯱ヌバ「へっ、陛下人間の始末せず味方になってしまって申し訳ありませんでも子供達は関係ありません罰を受けるなら私だけでお願いします」
    シャチの人魚はその場で土下座をした
    鮫王「処罰の話しに来たんじゃない...落ち着け....私は人間に話をしに来たんだ....」
    鯱ヌバ「へっ」
    鮫王「人間....少しこっちに来い」
    「う、うん....」
    人間は鮫の王の元へ向かった
    鮫王「....人間、一週間前の話だ.....私は....お前なら....友になってもいいと....考えた...嫌...なら断っていい....」
    「嫌じゃないよ、僕...全然嫌じゃないよ...」
    人間は手を差し出して
    「僕と友達になってください、鮫の王様」
    鮫の王は差し出された手をジッと見つめた後、ゆっくりとその手を握った
    鮫王「あぁ...人間....お前と友になろう」
    テリー「鮫の王様の心を開かせるなんてあの人間すげぇ....」
    「鮫の王様、休憩を終えたら次の島...雪の島のゴミを片付けようと思うんだ...全ての島を綺麗にしたいんだ」
    鮫王「かなり規模がデカい目標だな...だがその心意気...私はいいと思うぞ....私もお前の目標を手伝いたい」
    鯱ヌバ「陛下」
    鮫王「私だけじゃない、兵士達に他の人魚達もお前に協力をしてくれる...私達も、お前の力になろう」
    「ありがとう、鮫の王様...いっぱい協力者がいると凄く助かるよよぉし...頑張って島を綺麗にするぞぉ」
    鯱ヌバ「張り切るのはいいが無茶はするなよ...あと一部人魚は敵対的だから気を付けねぇといけないぞ」
    鮫王「....そうだな...その者をどうにかして説得しないといけないな」
    「とにかく、島と海を綺麗にして信頼を取り戻さないとね」
    人間は張り切りながら新しく立て直した家に向かった
    鮫王「.....変わった人間だな....」
    鯱ヌバ「はは....まぁでもあの時の人間と比べりゃぁね....」
    人魚達は人間の住む家へと歩いていった

    
    「....俺の邪魔をする奴は俺の毒で始末してやる、王様も情けねぇ奴だ....人間になんかに心開くなんて....俺は王様と違う....格の違いを見せてやる......ははは...」
    チャプター1 END
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