ぶぜまつかけおち?話(自分が読み返す用まとめ)
ようちえんを卒業したら離れ離れになってしまうので「そうだ!かけおちしようぜ!」って計画たてるぶぜんくん6さいとまついちゃん5さい 結局善良な大人たちに連れ戻されるのですが数時間の逃避行は幼いふたりにとって夢のように幸せな時間だったらいいな
まついちゃんは一張羅のフリルとリボンいっぱいついたブラウス着て、リュックに着替えつめて、宝物の青いマニキュア(はがせるタイプ)を爪に塗って、お気に入りのくまのぬいぐるみ(名前はくわな)をだっこして待ち合わせの公園に走っていくんだ…一方ぶぜんはチャリに仮○ライダーのソフビだけ乗せて来た
公園を出発してとりあえず大きな道を歩いていくんだけど、通りがかりの農家のおじちゃんに「どこ行くとや?」と聞かれて「決めとらん!おれたちこれからかけおちするっちゃ!」って言って爆笑されるし田舎ネットワークですぐ広まるししばらくしたらお互いの親に身柄確保される
かけおち失敗したし親にめちゃめちゃ叱られるし足も靴ずれできまくって痛いし卒園したらぶぜんにもう会えないしで感情がぐちゃぐちゃになってこの世の終わりかってくらい泣くまついちゃん かわいそかわいい
親にしこたま怒られてめっちゃ泣かされたし翌日からは「お?かけおちしたっちゃなかったとや?」と近所のおっちゃんたちにからかわれるしこの失敗の記憶はまついちゃんの黒歴史だけど大好きなぶぜんと手を繋いで二人だけの明日へ向かって歩いた思い出は何にも換えがたい宝物なのであった…
かけおち未遂事件から約12年後、バイトして買った単車に乗って「まつ!駆け落ちしようぜ😉」と爽やかスマイルでまついちゃんを迎えに行くぶぜんくん18歳ほんとそういうとこやぞ(実際はドライブ行くだけ)
しつこく田舎の幼稚園児妄想するんだけど、田舎ですくすく育つぶぜんくんとまついちゃんはそのまま若くして結婚してほしい おれたちかけおちするっちゃんね!とか言ってたくせに一生地元を離れず狭いコミュニティで寄り添って暮らす田舎の若夫婦になって欲しい
田舎のぶぜんくんは工業高校からそのまま地元に就職するしまついちゃんも進学はするけど自宅から通える地元の大学に行くんだ 学力的にはきっともっといいとこ行けたんだろうけど 金銭的な問題もあったり 何よりまついちゃんの中に「ぶぜんと離れる」という選択肢が無かった
大好きなぶぜんの隣で地味に生きていくことが田舎のまついちゃんの幸せ ぶぜんのために綺麗でいたいしぶぜんのために毎朝お弁当をつくるし ぶぜんのために競馬新聞だって読む そんなとっても勿体無い生き方をしてほしい そして僕は世界一幸せだって笑ってほしい