きすきすきす!「いくら場地さんでも、ここは譲れないっす」
「おう、千冬 ここは年上がさきだろ?」
「いや!先に相棒になったのは俺なので!」
「恋人になった時は同じだろ!」
やんややんやと口喧嘩している
千冬と場地くん。ことの発端は「俺のファーストキスはどちらが先にするか」だった。迂闊に「キスしたこたない」というモンじゃなかったと後悔しながらため息をつくと、ご主人が喧嘩に真っ最中で暇なペケJが、撫でてと言わんばかりに身体を擦り付ける。
「お〜よしよし、ペケJはかわいいなあ」
アニマルセラピーに癒されていると、
「こうなったら武道に決めさせようぜ、埒があかねえ」
「そうっすね」
とこちらを向く2人。
ああやばい、どうしようと考えていたら。その時、膝の上のペケJが俺の体をよじ登り、口にチュッと鼻を当ててきた。
猫の挨拶だろうけどこの手を使わない手はない
「あっ!いまので俺のファーストキス、ペケJに奪われたので!!!!」
その後セカンドキスはどっちだとまた争う事になろうとはこの時はわからなかった。